【WEリーグ杯】初の女性監督対決、ちふれホーム初戦敗れる。25日は浦和Lとダービー
吉田莉胡。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
U-20女子W杯を戦った吉田莉胡、クロスからの攻撃に課題を挙げる。
[WEリーグカップ] ちふれEL埼玉 0-1 長野L/2022年9月19日17:03/熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
ちふれASエルフェン埼玉の田邊友恵監督、AC長野パルセイロレディースの田代久美子監督、WEリーグで初の女性監督の対決が実現――。
二人は同級生で、現役時代から対戦を重ねてきた。時を経て、チームを率いる指導者として対戦する日を迎えた。
ちふれは今シーズン初のホームゲームで、なんとしても勝利を掴もうと挑んだ。しかし長野・田代監督が終盤に切ったカード、川船暁海に決勝ゴール! 初対決は田代監督に軍配が上がった。
ちふれ・田邊監督は「対策は上手くいきましたが……」と悔しさを滲ませたが、手応えも得ていた。
「安全に戦うことから入り、それだけになると相手はいつか慣れて失点してしまいます。安全からどうリスクを取っていけるか。選手たちに求めていることが見えてきたなかでの敗戦。“経験”をもっとトレーニングで意識させたいです」
選手たちが熱い人だと表現する田邊監督の中には成長の予想図がしっかりと描かれているようだ。
U-20女子ワールドカップ(準優勝)を戦った吉田莉胡が奮闘。前半のサイドから後半にトップ下へポジションを変えるとボールをよく収め起点となった。しかしゴールはならず。
「クロスを上げたあとにもう少し攻撃に厚みをかけないと。中に人がいなかったシーンもあったので……。最近、攻撃に人数をかけられるようになったかなと思ったんですけど、まだまだだと今日は感じさせられました」
U-20女子W杯を戦った吉田は「意識が変わりました。(ボールを)受けてから次のプレーの予測、立ち位置の変化は考えられるようになりました。それは海外の速いプレスを体感したからこそ、考えられるようになったと思います」と語る。
25日は浦和レッズレディースをホームに迎えるダービーだ。
「ゴール、決めたいですね。埼玉ダービーですし、絶対に勝ちたいです!」
ゴールの予感は漂う、あと一歩だ。吉田は浦和戦でのゴールを目指す。決められれば、チームにとっても新シーズンに向けて、大きな自信につながるはずだ。
[取材・文:早草紀子]