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【なでしこジャパン】北朝鮮戦へ長野風花が決意「相手が攻撃する間もないような波状攻撃を」

北朝鮮との第1戦に先発した日本女子代表の長野風花。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「左サイド」「中盤」の構成が一つのポイントに。

[パリ五輪アジア最終予選 第2戦] 日本女子代表-北朝鮮女子代表-/2024年2月28日18:30/国立競技場

 女子サッカーのパリ・オリンピック アジア最終予選、日本女子代表(なでしこジャパン)対 北朝鮮女子代表の第2戦が2月28日18時30分から国立競技場で行われる。第1戦はスコアレスドローで引き分け、この一戦で勝ったほうがパリ・オリンピックの出場権を掴む。負ければ予選敗退という大勝負だ。

「このままでは終われない」

 中立地開催となったアウェーゲームのジッダでの第1戦、長野風花(Fuka NAGANO)(リバプールFC)は4-3-3の左インサイドハーフで先発し、70分までプレーした。

 意表を突いた5-4-1布陣を組んできた北朝鮮は、長野と長谷川唯(マンチェスター・シティ)へのプレッシングを徹底。そして長野の入った左サイドは、足首を骨折した宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)、さらに左ヒザ前十字靭帯を損傷した遠藤純(エンジェル・シティFC)が不在に。

 そうしたなか「高校時代に少し経験はありますが、ほぼ初めてのポジション」という18歳の古賀塔子(フェイエノールト)がサイドバックに抜擢され、センターフォワードの植木理子(ウェストハム・ユナイテッド)が左ウイングに回っていた。

 長野によると「普段からあまりやらないポジションだから、3人で助け合いながら距離感をよくしていこう」と話し合ったが、なかなか連動できず北朝鮮のプレスをもろに受けた。また下がりすぎてアンカーの熊谷紗希(ASローマ)のスペースを消さないように意識したものの、むしろ最終ラインが低めになり、全体のバランスが悪くボールも入らなくなってしまった。北朝鮮が中盤4枚プラス5バック的なウイングバックの2枚を含め中盤を消しに来て、「味方のフリーマンをなかなか見つけることができなかった」と課題を挙げていた。

 とはいえ「失点せず0-0で終われたことだけが収穫」と、24歳の新司令塔はポジティブに捉える。なでしこジャパンが培ってきた修正力を発揮するチャンスでもある。

「私たちにも積み重ねてきたものがあります。しっかりオーガナイズされた守備からいい攻撃につなげていく。それができれば(ボールを)奪った時に、みんなで良い位置に立って攻めることができるはずです。初戦のようには、(北朝鮮に)自由にさせません」

 灼熱のサウジアラビアでの第1戦から中3日。相手チームにも言えることだが、6時間の時差もあるなか約1日かけて移動し、気温30℃から一転して今度はナイターでは10℃以下になることが予想されるなかでの戦いとなる。

「やるしかない、勝つしかありません。このままでは終われない。いい距離感を生み出して、相手が攻撃する間もないような波状攻撃をしたいです」

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 長野はそのように覚悟を示した。日本vs北朝鮮の運命の一戦、新国立で決着がつく。

取材・文・写真/早草紀子

Posted by 早草紀子

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