ビジャレアル監督は久保建英の日本代表招集を喜ぶ一方で指摘も「ポジティブなこと」「進歩を促す」「長旅は…」
久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
強豪アトレティコ・マドリード戦は5分間の出場に終わる。
[スペイン1部] アトレティコ 0-0 ビジャレアル/2020年10月3日/ワンダ・メトロポリターノ
ビジャレアルCFはアウェーでのアトレティコ・マドリード戦、激しいバトルの末、スコアレスで引き分けた。19歳の日本代表MF久保建英は85分から途中出場を果たし、ナイジェリア代表サムエル・チュクウェゼにパスをつないで好機を作りかけた。ただそのあとは自陣での二度のボールロストからピンチを招くなど見せ場を作れなかった。
このあと久保は5日から日本代表のオランダ合宿に参加。9日にカメルーン、13日にコートジボワールとの親善試合に臨む。
日本代表の今年最初の活動は、史上初のオール欧州組によるオランダでの活動となる。久保のA代表招集について、ビジャレアルのウナイ・エメリ監督は喜び期待を寄せていた。
指揮官はアトレティコ・マドリード戦のあとの記者会見で次のように語った。
「選手が代表チームに呼ばれることを、私はポジティブに捉えています。選手としての名誉であり、それはビジャレアルにとっても感謝したいことです」
一方、それが長時間の移動を伴うのであれば、監督としては悩ましいものだとも釘を刺す。
「一番の困った点は移動です、とりわけ長時間に渡る移動です。選手はそれだけで疲弊し、チームに戻ったあとコンディションを取り戻すまで時間を必要とします。ただ、そういった不便があったとしても、ナショナルチームで戦ってほしいとも思います」
そして久保について話す。
「そうしたケースで考えると、タケ・クボが彼の代表チームに参加するのは、いいことだと思います。今回は長旅ではありませんし、プレーにより関与できるかもしれません。今はあらゆるプレータイムが、彼の進歩を促すはずです」
エメリ監督はそのように、何かを掴んでほしいと期待を懸けていた。
オランダとスペインの時差はない。久保にとってもスペインで活動しながら、初めて欧州で日本代表活動に合流する形になる。しばらく遠ざかっている先発起用はあるのか――!? 代表とクラブ両輪で、久保がここで進化へのきっかけを手にすることはできるか。
久保はビジャレアルでは、これまでリーグ5試合連続で途中出場している。まだ得点・アシストともに記録できずにいる。
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[文:サカノワ編集グループ]