W杯出場権獲得の先。久保建英が語った横浜FMに懸ける想い

U-19アジア選手権GS1節の日本対北朝鮮戦、直接FKを決めて歓喜する久保建英。(C)AFC

U-19アジア選手権、日本の13ゴールのうち貴重な5点を演出。帰国後は「少しでも貢献したい」。

[J1 32節] 長崎 – 横浜FM/2018年11月10日14:00/トランスコスモススタジアム長崎

 横浜F・マリノスの久保建英は、U-19日本代表として先日までインドネシアU-19アジア選手権に出場し、来年開催されるU-20ワールドカップ(W杯)の出場権獲得に大きく貢献した。その大会での活躍ぶりが認められ、来週から行われる東京五輪チームにあたるU-21日本代表のUAE遠征のメンバーにも選ばれた。

 一方、所属の横浜FMではU-19代表活動への合流前、思うように出場機会を掴めずにいた。

 リーグ戦では8月26日のヴィッセル神戸戦で鮮やかな移籍後初ゴールを決めて(〇2-0)、29日の清水エスパルス戦も連続で先発起用された(●1-2)。ただ、そこからベンチスタートが続き、9月29日のベガルタ仙台戦(〇5-2)で80分から途中出場したのみで、U-19代表に合流した。久保と山田康太が代表活動で約1か月不在になることを前提に、横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督はチーム作りを進めなければならず、彼らを思い切って起用しづらかったという事情もあったと言える。

 そして迎えたU-19アジア選手権。17歳の久保は攻撃の中心的存在として「結果」を残した。その活躍ぶりをまとめよう。

 グループステージ(GS)1節の北朝鮮戦(○5-2)。2トップで先発し、少し下がった位置からのスルーパスで同い年である斉藤光毅の先制点をアシスト。さらに一時2-2と追い付かれたあと、約25メートルの直接FKを叩き込み、試合の流れを再び日本にもたらした。

 GS3節のイラク戦(○5-0)。右MFで先発すると、ペナルティエリア内への突破からのクロスで滝裕太の先制点をアシスト。さらにオーバーラップした左SB荻原拓也のクロスをスルーして相手の裏をかき、田川亨介のゴールを”ほぼ”アシストした。

 そしてU-20W杯の出場権を獲得した準々決勝のインドネシア戦(○2-0)。FWから右サイドにポジションを変えた後半、縦への突破からのクロスで宮代大聖のゴールをアシスト。日本が2点差に広げて、勝利を決定づけた。

 大会中の日本の計13ゴール中5ゴールに絡んだ。しかも、いずれもチームにとって、大きな意味を持つ一撃だった。

 その勢いを今度は日本での戦いにも持ち込みたいところだ。

 久保は敗れた準決勝のサウジアラビア戦(●0-2)のあと、次のように横浜FMに懸ける想いを語っていた。

「チーム(横浜FM)はみんながすごく調子が良くて、自分も出られないなか、いろいろな想いはありました。ただ、そこは代表チームとはまた異なる一つのクラブチームであり、選手全員で戦っているわけで、自分が出られないからどうこうってことはないです。自分も調子は悪くないと思っているので、練習でまた一からアピールして、チームの勝利に少しでも貢献したいです」

 起用してくれれば、必ず結果を残せる――そんな自信が感じられた。

「前を向いて。ただ前を向くだけではなく、この負け(準決勝サウジアラビア戦)をどう捉えていくか。それが大事になっていくと思います」

 インドネシアでの過酷な戦いを経て逞しさを増した。その久保はとにかく横浜FMに貢献したいという思いを一段と膨らませていた。残りは3試合。そのチャンスは来るのか。そして彼はその機会をモノにできるのか。まず11月10日、横浜FMはアウェーでV・ファーレン長崎と対戦する。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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