昌子源が鹿島サポーターに感謝「本当に救われた」

天皇杯準決勝の浦和レッズ戦に臨んだ鹿島アントラーズの昌子源。(C)SAKANOWA

天皇杯で浦和に敗れたあと、サポーターから飛んだ声。

[天皇杯 準決勝] 浦和 1-0 鹿島/2018年12月5日/県立カシマサッカースタジアム

 天皇杯準決勝、鹿島アントラーズは浦和レッズに敗れた。鹿島のセンターバック昌子源は試合後、無念さを滲ませた一方で、サポーターへの感謝の気持ちを改めて語った。

「タイトルを獲りに行きましたが、逃してしまいました。次しっかりと、クラブワールドカップ(CWC)に切り替えて。より厳しい相手になりますけれど、そこでしっかり勝つしかありません」

 そのように唇を噛んだ昌子は、今回のナイターでのライバルとの一戦、サポーターの声援に後押しされたと強調した。

「非常にホーム2試合、最後に情けない試合をしてしまいました。そんな非常に情けないなか、ブーイングではなくて『クラブワールドカップで』という声がサポーターから飛んできたので、それが本当に救いになりました。僕らはまだ試合ができます。いつも皆さんに支えられているんだと実感しました」

 スコアレスドローに終わったリーグ最終34節のサガン鳥栖戦のあと、主審に向けられたブーイングを、昌子はある意味、自分たちに向けられたものだとも感じ取っていた。

「ホーム最終節はブーイングがあって、それが向けられたのは、僕らなのか、相手なのか、レフェリーなのか、ちょっと分からなくて。それを僕は察知して、『人のせいにしない』ということを伝えたかった(注:最終節のあとのあいさつで、『本気で21冠目を獲ろうとしているのか《自分たちに問いかけるべき》』と発言していた)。人のせいにするのは簡単。悪いときは、自分のせいだし。僕らは、自分たちのプレーのせい。サポーターの皆さんで言うと、例えば負けていたなかで最後諦めていたのではないかとか、自分にも問いかけてほしいと思いました」

 昌子は『12番目の選手』に感謝しつつ、そのように語った。今年は日本代表としてロシア・ワールドカップ(W杯)の舞台に立ち、そして鹿島では初のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)制覇を果たした――。あえてこのタイミングで、彼はそのメッセージを鹿島のサポーターに伝えたかったようだった。

「でも、今日は最後まで背中を押してくれました。今日のプレーや試合内容はすごく反省するところがあります。そのなかで支えられている良い声が届いて、皆さんのお陰だと思いました。そういうことを忘れず、しっかりCWCでは、もう一度、手を取り合って頑張りたいと思います」

 鹿島は久々となる3日間のオフを挟んだあと、CWCの舞台となるアラブ首長国連邦(UAE)に渡る。15日にメキシコのグアダラハラと対戦し、勝てば19日に準決勝でレアル・マドリーと対戦できる。

 ただし「打倒・レアル」という陳腐な言葉を鹿島の選手たちは嫌う。あまりピンとこないと言ったほうがいいかもしれない。

 あくまでも、目の前の戦いに勝つのみ。間違いなくJリーグやACLで対戦してきた以上のチームが待っている舞台である。25歳の昌子はその未知との遭遇とともに、鹿島一丸でそんな相手から勝利を掴んで喜ぶ瞬間を、心楽しみにしていた。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Ads

Ads