エース興梠が語った浦和の新布陣、4バックの効果と課題

浦和の興梠慎三。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

守備の問題が解消され、「続ければチャンスになる」。柏木との距離感も改善したい。

[J1 6節] 浦和 – 横浜FM/2019年4月5日19:30/埼玉スタジアム2〇〇2

 浦和レッズのFW興梠慎三が3月30日の5節・FC東京戦(△1-1)、中盤をダイヤモンド型にする4-4-2の2トップで先発フル出場を果たした。

 ラストプレーでの森脇良太の劇的同点弾で追いついたものの、興梠自身はFC東京のタイトなブロックを前に、シュートを1本も打てなかった。ただ、それでも、これからチャンスが生まれていきそうな、これまでになかった胎動も感じられた。興梠は試合後、次のように新布陣の4バックの課題を挙げた。

「中盤でボールを持てるようになったけど、まだ後ろに重たくなっている。後ろで(パスを)回しているだけで、相手を走らせるパスが出て来ない。もう少し、(浸透するには)時間が掛かる感じはします。ただ、今までよりも、自分たちがボールを持つ時間が増えたことはプラスに捉えていいと思います」

 好パスが出て来るのを「我慢」して待った。が、そこからが、もう一息だった。

「ずっと前で我慢していたので、もう少し(パスを)もらいたかった。味方が崩してくれるのを待つ形になり、ただ自分も、さらに速く動き出していれば、クロスに触れられたシーンもありました。そのあたりを含め、まだもう少し」

 また、これまでは前からプレスを掛けるのか、後ろでブロックを敷くのか。前線と最終ラインで守備のイメージを共有し合えずにいることを、興梠は一番の課題に挙げていた。そのあたりが4バックにすることで、ある程度、整理されたとも感じ取っていた。

「4バックにしたことで中盤が厚くなり、ブロックでずっと守るのではなく、前からも行けていました。これを続けられれば、チャンスは増えてくると思います。僕たちは前から守備をしたほうが、いい試合のほうが多い。そこは続けていくことが大切」

 FC東京戦は、結果的に相手のブロックを避けようと(エヴェルトンに比較的自由にプレーさせようという意図もあったか)、徐々に柏木陽介がサイドでボールを受ける回数が増加。それによってパサーの柏木と2トップの興梠&武藤雄樹の距離が空いてしまった。3人の距離や連動性を上げることも、今後のテーマになる。 

「相手のディフェンスとボランチの間で中盤が(ボールを)受けてくれたら、自分たちFWも動きやすい。まだ、結構みんな引いてパスをもらっている。もう少し、高い位置から崩せればと感じます」

 課題がより具体的になったことは、プラスに捉えていいのではないだろうか。あとは練習で詰めることができる。

 4月5日の6節は、横浜F・マリノスと対戦する。FC東京とはまた特徴の異なる5スペースを戦略的に打開する好戦的な4バックのチームだ。浦和は中盤の選手起用や配置(2ボランチもあるか?)が流動的だが、継続して4バックが採用されそうである。

 興梠はこれまで、松本山雅FC戦でのPK(〇1-0)、セレッソ大阪戦(〇2-1)でのFKにヘッドで合わせた得点と、いずれもセットプレーから計2点を決めている。今度こそ流れの中からのゴールは生まれるか。翌週火曜日にはACLの全北現代モータース戦(ホーム)も組まれる。

 浦和のエースの一撃で、チームに勢いを与えたい。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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