ゴールキックのルール変更。U-20代表DF三國が感じた戸惑いと活用術

競り合うU-20日本代表の三國ケネディエブス。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

新ルールで練習試合を実施。ペナルティエリア内で受けてもOK。

 ポーランドU-20ワールドカップ(W杯)(5月23日開幕)のメンバー発表前最後に組まれたU-20日本代表候補のトレーニングキャンプで4月16日、アビスパ福岡のDF三國ケネディエブスが全日本大学選抜との練習試合で、4-4-2のセンターバックとして45分間プレーした。

 青森山田高校から今季加入したアビスパ福岡で開幕から主力の座を掴み、これまでJ2リーグ7試合に先発出場。とはいえチームは2勝2分5敗の20位と結果を残せず、本人も試行錯誤を続けている。そのなかでこの代表チームでは、守備の柱として期待されている。

 今回の練習試合では高さではほぼ相手を圧倒し、ハイボールからチャンスを与えなかった。一方、川崎フロンターレ入りが内定している旗手怜央(順天堂大)からのパスでイサカ・ゼイン(桐蔭横浜大)のに最終ラインの背後を突かれてゴールを与えたり、サイドを崩された際にやや対応に遅れるなど、アジリティの部分で課題を残した。

 また、今回はちょうどU-20W杯から採用される国際サッカー評議会(IFAB)の新ルールのもとで試合が行われた。ゴールキックをペナルティエリア内でも受けられる(これまでは外で受けなければいけなかった)点は、DFにとって大きな変更点の一つに挙げられる。

「相手選手はペナルティエリアには入っていけないなど、まだちょっと難しかったです」と三國は戸惑いつつも、効果的に活用できそうな感触も得られた。

「スピードを上げず少しゆっくりボールを運んで相手を引き寄せ、そこから(引いてきた)サイドバックを使って展開するシーンを何度か作れました。そういったシーンは増やしていきたいです。逆に相手が来なければ、もっと持ち運んで縦パスをつけることもできます。相手の状況を見ながらプレーを選択していくことが、より大事になっていくと感じました」

 プレースピードの緩急を最終ラインからつけることができる。素早くリスタートすることでチャンスも狙えそうだ。まだ、相手チームを含め慣れていないからこそ、新ルールをどのように生かすのか。選手間でアイデアを出し合っていっても面白そうだ。

 昨年のU-19アジア選手権では高校生として唯一参戦し(他はJリーグやJクラブユースの選手)、U-20W杯の出場権獲得に貢献した。その時には周りの技術の高さに衝撃を受けたと言うが、そういった躊躇いはもうない。今度は福岡の中心選手として――三國自身もプロとしての自覚を持って挑む覚悟だ。

「相手に合わせて、判断していきたい。相手が大きく蹴ってくるならば、セカンドボールを拾えるように全員を一度下げたり。今日は最後きつくなった時、間延びをしてしまいました。前から行くのか、下げるのか、そこはハッキリやっていきたいです。(課題は)仲間を動かすところ。自分のプレーにまだ集中しすぎているので、しっかり周りを見ながら、動かしていかなければいけないと思います」

 195センチという抜群の高さを武器にする2000年生まれの18歳。急速に大人のフットボーラーへと変貌を遂げようとしている。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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