J1残留争いの先へ、”金J”湘南は「長崎だからと意識しない」

今季開幕カードで対戦。湘南が2-1で長崎を下している。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

まだシーズンは続き、成長の途上。曺監督は「心意気や準備は何も変えない」。

[J1 25節] 湘南 – 長崎/2018年8月31日/トラスタ

 湘南ベルマーレが8月31日、V・ファーレン長崎とアウェーで対戦する。「フライデーナイトJリーグ」として今節1試合のみ金曜日に組まれている。湘南は勝点27で14位、長崎は同21で18位。両チームにとって、J1残留のために勝点3がほしい相手だ。

 湘南の選手たちからも、やはり1試合でも早く残留を決めるために、この一戦を落とせないという声が多く聞かれた。ただ、J1残留争いが焦点になることに、湘南の曺貴裁監督は「まだ早すぎる」と釘を刺し、もっと重視すべきことがあると強調する。

「(長崎には順位的にも勝点3がほしいのでは?)確かにそうですが、まだ残り10試合あります。残り3、4数試合になれば、そういった点も大切になるでしょう。

 もちろん勝点3を狙いに行きますが、それよりも、しっかりプレーすること。しっかりというのは手堅くプレーするという意味ではなく、(トレーニングしてきた)ボールを回すためのオーガナイズをしっかり冷静にすること、スイッチが入ったときには全員でボールを奪わなければいいけないこと。全体としてそういった点が大事になるでしょう」

 あくまでもチームは成長を歩む途上にある。そして指揮官は強調した。

「『長崎だから』『そういう争いだから、勝点3を』と周りからは言われます。ただ、FC東京さんや横浜F・マリノスさんと戦うときと心意気や準備を何も変える必要はないと思っています。逆に長崎さんのほうがそういう気持ちを強く出してくると思うので、それを受けずにやっていきたいです。一切、『長崎が』とは言っていません。お互い今季J1に昇格した仲間として、堂々と戦いたいです」

 特別だが、あくまでも普段通りの特別な一戦になる、というのだ。また、このあとには、湘南ベルマーレとしては初となるルヴァンカップ準々決勝に臨む。

「怪我をしていた選手も戻ってきて、ここを全員で乗り切って、週明けのルヴァンカップ(9月5日、準々決勝C大阪戦/ホーム)に臨みたい。チーム力を高められる試合が目の前にあること幸せ。ルヴァンカップの期間、(齊藤)未月が選ばれ、A代表にも誰かが選ばれてほしいと思っている。そのなかで目の前に目標となるものがあり(タイトル獲得)、そこに向かっていってもらいたい」

 過去からの脱却へ――。湘南が見据えるのは、残留よりも先にある世界だ。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

Ads

Ads