DF櫻本の加入効果!ノジマステラが開幕戦でいきなり見せた「底力」

ノジマステラのDF櫻本尚子。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

なでしこリーグが開幕から熱戦。熱きDFがさっそく今日古巣と対戦へ。

[なでしこL 2節] ジェフ千葉L – ノジマステラ/2019年3月24日12:00/ゼットエーオリプリスタジアム

 春の嵐が吹くなかでの3月21日のなでしこリーグ開幕戦、ノジマステラ神奈川相模原がホームのギオンスタジアムで難敵マイナビベガルタ仙台レディースに1-0の勝利を収めた。

 チーム創成から7年間指揮を執り、ノジマステラのカラーを築き上げた菅野将晃監督が勇退し、新たにアカデミー総監督兼ドゥーエ(U-18)監督であった野田朱美監督が就任。引退、移籍、加入と大幅に選手も入れ替わった。

 野田新監督のもと、リズムよくパスを交わしながら組み立てていくノジマステラの攻撃の持ち味はそのままに、組織的な守備を浸透させてきた。強風もあり目指すサッカーを試し切れなかったが、だからこそ現チームの「底力」も見せて掴んだ勝点3だった。

 最初に風上を取ったノジマステラは14分、中野真奈美の左足のCKがそのまま吸い込まれて先制に成功する。しかし風下の後半、蹴っても蹴ってもボールが風で押し戻されてしまう。

 そこで勢いに乗った仙台の圧力を受ける。特にトップの浜田遥の動きは脅威だった。

 しかし、懸命にカバーしていたのが、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース守備の要を担っていた新加入の櫻本尚子だった。浜田の突破にピタリとマークし、身体を張って進入を防いでいった。

 さらに試合終了間際、仙台の波状攻撃にも苦しめられた。最後は「ボールが見える位置でコース取りをしていた」というGK久野吹雪がしっかりキャッチして最大のピンチを脱した。ここを守り抜き、ノジマステラが開幕戦をモノにした。

「久々にシビれました」

 充実した様子を見せたのが櫻本だ。守備の新たなキーマンは、加入効果をさっそく発揮した。GK久野&CB櫻本を中心にリードし、課題のセットプレーもしのぎ切った。櫻本が最終ラインに安定感をもたらすことで、両サイドバックは大胆な攻撃参加を繰り返していた。

 櫻本のプレーにも、千葉時代とは明確な違いがあった。これまでの櫻本は自身の強気なプレーで周りを引き上げるタイプだった。ノジマステラではもちろんその一面も見せながら、周りの選手を使う動きが絶対的に増えた。

「能力の高い選手がサイドにも真ん中にもいますから、気持ちよくプレーしてもらいたい。そこを最大限に生かすことでチームの勝利につながると思っています」(櫻本)

 ノジマステラは対戦していても好きなチームだったという。そこにオファーが舞い込んだ櫻本は、「ゲームのプレッシャーの中でのボール保持ということにチャレンジしたかった」と、目指すところが合致して、移籍を決断した。

「なでしこジャパンも諦めていませんし、このチームでボール保持のところを強くしていきたいです」

 そう発言できるストレートな闘志も、彼女の魅力だ。

「櫻本が入ったことですごくコミュニケーションを取るようになりました。ゼロで抑えられたことが大きかったです」

 野田監督は櫻本のことを労った。

 当然、悪コンディションだったため、指揮官が目指すスタイルには遠く及ばなかった。ただ、長いリーグ戦のなか、現実的にそうした試合はある。戦術云々を取っ払った時にチームの底力が露わになる。ノジマステラの粘りの守備は本物だった。そんな選手たちがいきなり見せた奮闘について、野田監督は「勝ち切ったことに関しては80点」と評した。

 3月24日、2節・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースとの対戦をアウェーで迎える。櫻本の古巣との対戦だ。

 そこから戦術面での変化や進化を表現していけるか。昨シーズンの3位以上の高みを目指す新しいノジマステラの挑戦が始まった。

先制点を奪い歓喜するノジマステラの選手たち。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
最後は全員で体を張ってゴールを死守。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
勝利を収めたノジマステラの守備陣が歓喜!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

取材・文:早草紀子
text by Noriko HAYAKUSA

Posted by 早草紀子

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