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【浦和】鹿島に苦杯、渡邊凌磨「全てにおいて、僕らの弱さが象徴されたような試合に」

浦和の渡邊凌磨。写真:アフロ

「いつも(西川)周作さんに助けてもらっているなか、こうした時に僕らが点を取れないという、不甲斐なさをものすごく感じて」

[J1 30節] 浦和 0–1 鹿島 / 2025年9月20日19:03 / 埼玉スタジアム2002

 チケット完売5万3301人の超満員で埼スタが埋まったJ1リーグ30節、浦和レッズは鈴木優磨に決勝点を決められ鹿島アントラーズに0-1で敗れた。

 リーグ戦7試合連続で引き分けていた大一番、浦和は久々の松尾佑介の1トップ起用がハマり、植田直通とキム・テヒョンのCBコンビの前後のスペースを活用し優位に試合を進めていった。ただ、ミスから失点を喫しながらも数多くの決定機を作ったが、日本代表GK早川友基の再三にわたるビッグセーブにも阻まれ、ゴールを決め切れなかった。

 この試合で先発復帰を果たした渡邊凌磨も、前半は軽快なプレーを披露。濃野公人との見応えあるマッチアップから背後に抜け出してビッグチャンスを迎え、ニア下の隅を突く鋭いシュートを放った。しかし、これも早川に止められた。

 今季チーム最多7得点を決めていた渡邊だが、この大一番で苦杯をなめ、試合後には「全てにおいて、今の僕らの弱さが象徴されたような試合だったと思います」と悔やんだ。

「いつも(西川)周作さんに助けてもらっているなか、こうした時に僕らが点を取れないという、不甲斐なさをものすごく感じて。申し訳ないと率直に思いました」

 ミスを責めるのはたやすい。一方、窮地をチャンスに変えてしまう。そんなヒーローの出現こそ求められていたが、この大一番で浦和からは現れなかった。

「毎週、毎試合課題が出るなか、もっとラインを上げないといけないよね、前から行くならばラインを上げないといけないよねという積み重ねはしてきて、その精度は上がってきていると思っています。ビルドアップに関しても、相手が来てるからこうしようねというのを個人個人で思っているものを一つのプレーに出せるか。上手くいったシーンも、上手くいかなかったシーンもあって、それが得点につながらなかったのは残念な気持ちです」

 勝てば首位と5ポイント差に縮められた一戦を落として、浦和と首位・鹿島は11ポイント差に開き、順位も8位のまま。浦和が全勝しても、上位7チームがいずれも残り8試合で4敗しなければいけないため、優勝の可能性はほぼ潰えたと言える。

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 2026-27シーズンACLエリートの出場権1枠が2026年特別シーズン、ACL2の1枠が今季の天皇杯優勝チームに与えられているため、今季のレギュラーシーズンでは3位に入ってもアジアカップ戦の権利を得られない可能性がある。一方、いろいろな条件が重なる“棚ぼた”になるが4位(可能性は大きく下がるものの5位や6位)でも出場権を得られるため、浦和は一つでも順位を伸ばしてシーズンを終えたい。

Posted by 塚越始