内田篤人を慕うなでしこ右SB清水梨紗がドイツ戦で味わった悔しさと掴んだ収穫
なでしこジャパンの清水梨紗。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
スケール増す22歳。ベレーザ「2番」、今回は「22番」。
[国際親善試合] ドイツ女子代表 2-2 日本女子代表/2019年4月9日/ベンテラー・アレーナ
なでしこジャパン(日本女子代表)のフランス女子ワールドカップ(W杯)に向けた欧州遠征で、DF清水梨紗(日テレ・ベレーザ)が2試合で先発出場を果たし、フランス戦(●1-3)では61分まで、ドイツ戦では72分までプレーして、宮川麻都(日テレ・ベレーザ)と交代した。
22歳ながら、すでになでしこリーグでは110試合、なでしこジャパン(日本女子代表)でも20試合以上のキャリアを積んでいる。背番号はベレーザでは「2」をつけ、このなでしこジャパンの欧州遠征では「22」をつけた。そして今回、自身として初めて欧州の最上位国であるフランス、ドイツと対峙する機会を得た。
清水の試合後のコメントが、日本サッカー協会(JFA)に掲載された。
そこで清水はドイツの「これまでにない重みのある強さ」を実感したと語っている。
「ドイツは、フランスとも違うタイプのチームでした。力強さという点ではフランスよりも上だったと感じました。球際でのどっしりとした重みのある強さは初めて体感するものでした。個人的にはドイツと初対戦で、強力なトップの選手をターゲットにロングボールを蹴ってくると思っていたのですが、低い位置からつないでくるスタイルでイメージと異なり意外でした」
一方、収穫も感じ取っていた。
「フランス戦でとても悔しい思いをして、今日は守備面ではボールにプレスをかけるコンセプトで臨みました。チームとしてボールを奪えていた場面もあったので、そこは収穫です」
とはいえ、勝てなかった――その悔しさもまた大きかった。
「これまでは内容を重視してきましたが、W杯直前ということもあり、個人的には結果にこだわってプレーしました。勝ち癖は大事だと思いますし、勝点の差でノックアウトステージに上がれるか影響してくると思うので、その点では引き分けという結果は残念でした」
右サイドバックとしてゴールに直結するプレーを見せる、同ポジションの”大先輩”にあたる内田篤人(鹿島アントラーズ)を慕う。清水自身もプレーのスケールが、試合を重ねるごとに、どんどん大きくなっている。一歩ずつしっかりとそして力強く突き進んできた。その進化をW杯でさらに伸ばすことが、日本の上位進出には欠かせない。
▽フランス女子ワールドカップ
日本女子代表(なでしこジャパン)の日程
6月10日(日本時間11日午前1時) アルゼンチン女子代表戦
6月14日(日本時間14日午後10時) スコットランド女子代表戦
6月19日(日本時間20日午前4時) イングランド女子代表戦
取材・協力:早草紀子