【湘南×神戸】先制点演出のイニエスタが喝!「90分全体で戦い切れていない」
アンドレス・イニエスタ。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
3試合連続フル出場、「2-0にできていれば…。ゴール前で簡単にやらせすぎている」。
[J1 19節] 湘南 3-1 神戸/2019年7月14日/Shonan BMWスタジアム平塚
ヴィッセル神戸のMFアンドレス・イニエスタは湘南ベルマーレ戦で3試合連続のフル出場を果たした。しかし試合は1-3で逆転負け、2連敗を喫してしまった。
押し込まれ始めた20分、一発で状況を打開するイニエスタの”技”が飛び出した。
相手が決定機を逃した直後だった。自陣でボールを持つと、古橋亨梧が左サイドを駆け上がった瞬間を察知。ロングフィードを通して、古橋の強烈なミドルレンジからの先制の一撃を演出した。
しかし、後半は一方的に押し込まれ、1-3で逆転負け。イニエスタは試合後、「(失点が多いが?)そこにやはり難しさはある。90分間全体で戦い切れていないところがあり、結果的に自分たちを苦しめている。やはり決められているゴールもミスからのもので、こちらに不足しているところがあって決められている印象です」と、チームに喝を入れた。
得点はできているが、失点も多い。攻撃面と守備面――チームとして、どちらに課題を持って取り組むべきか? イニエスタは基本的には”より多く点を取る”ところを重視したうえで、攻守両面の改善が必要だと強調した。
「私たちとしては2-0にするチャンスは多くあり、2-0にできていればこの試合は勝てていたと思います。相手にゴール前で簡単にやらせすぎているところはあり、両方改善しないといけないと思います」
昨年は来日後初のアウェー戦勝利(神戸が三田啓貴、郷家友太の得点で2-0)を収めた”思い出の地”Shonan BMWスタジアム平塚で、今回は痛恨の一敗を喫してしまった。
勝負どころでトドメを刺せない。守備にやや意識を置くと、持ち堪えられない。終盤になると、劣勢を跳ね返せない。イニエスタに笑顔はなく、この現実を受け止めて、ここから再び這い上がろうという決意を滲ませた。
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[取材・文:塚越始]
text by Hajime TSUKAKOSHI