【天皇杯】浦和撃破したHonda FCの鈴木雄也「自信を結果で証明。でもまだまだ不完全燃焼」
浦和から勝利を収めたHonda FC。(C)SAKANOWA
JFLの昨季MVP、準々決勝は鹿島に挑む。
[天皇杯 4回戦] 浦和 0-2 Honda FC /2019年9月25日/埼玉スタジアム2〇〇2
天皇杯4回戦、JFL(日本フットボールリーグ)のHonda FCがJ1で前回覇者の浦和レッズから勝利を収めた。Honda FCの”顔”と言える鈴木雄也は「後半2点取れたのは良かったところ。満足する試合ってあるのかなとずっと思ってきましたが、今日はそう思えました」と勝利を喜んだ。しかし一方で、「もっとできた」と決してパフォーマンスに納得はしていなかったと言い、その物足りなさを今度は準決勝の鹿島アントラーズとの一戦にぶつける覚悟を示した。
Honda FCで7シーズン目を迎えるDFは、昨季JFL3連覇を果たすとともに自身二度目のMVPを受賞。改めてHonda FCであり、JFLであり、その真価を示そうと臨んだこの天皇杯、北海道コンサドーレ札幌、徳島ヴォルティス、そして浦和とJリーグ勢を打ち破ってみせた。
「自信は、過信ではなく持っていました。ただ、それを結果として証明しないと意味がありません。それができたことは良かったです。それでも前半から、もっとできた部分はあったと思います。J1トップクラブに対し、もっと自信を持ってできたのではないか」
勝利は素直に嬉しい。しかし、Honda FCのクオリティはこんなものではないという悔しさも残ったという。28歳になる背番号5は語った。
「明らかにボールロストが多かった。相手が前からプレスをかけてきていたわけではないのに、自分たちが『(ボールを)持たされている』感覚があり、突っ込む必要のないところで突っ込み、少しずつタイミングがズレたり、ビビっていたわけではないけれど、あれでは全然ダメ。不完全燃焼なところはありました。いつもやっていることを出せないのは、まだまだだと思いました」
Honda FCを支え続ける鈴木はそのように、改善すべき点についての言葉を並べた。ただ、そういった思いも次なる戦いへとつなげられる。むしろ、その勝ちながらも抱いた悔しさが、モチベーションにもなっている。
準々決勝は10月23日水曜日、現在J1・2位の鹿島とカシマサッカースタジアムで対戦する。
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[取材・文:塚越 始]