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【川崎】雨の日、風の日…台風が来ても。決勝進出の鬼木監督「1日や2日で崩れるチームではない」

川崎の鬼木達監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

鹿島のお株を奪う試合巧者ぶりでルヴァン杯準決勝突破、初優勝へ挑む。

[ルヴァン杯 準決勝2nd] 鹿島 0-0 川崎/2019年10月13日19:00/カシマサッカースタジアム
※2試合トータル3-1で、川崎が決勝進出

 ルヴァンカップの準決勝・第2戦(セカンドレグ)、川崎フロンターレが鹿島アントラーズとスコアレスで引き分け、2試合トータル3-1で2大会ぶりとなる決勝進出を果たした。オフサイドでゴールネットを揺らされたシーンはあったが、試合終盤まで鹿島に1本もシュートを許さないという鹿島のお株を奪う試合巧者ぶりをアウェーで発揮し、2大会ぶりの決勝進出を果たした。10月26日のファイナルでは、北海道コンサドーレ札幌と初優勝を懸けて戦う。

 台風19号が通過した直後に組まれた一戦。川崎は早めに鹿島入りして、この一戦に備えた。そして試合前日、開始時刻が当初から5時間遅れの19時に設定された。ただし交通機関は麻痺しており、さらなる変更もあり得た。が、そうしたなかで試合は決行された。間違いなく試合だけには集中できないような状況は、心理面に少なからず影響を及ぼしたに違いない。

 ただ、川崎の鬼木達監督は試合後の記者会見で、次のように語った。

「準決勝のファーストレグ(9日@等々力陸上競技場/3-1で勝利)が終わった時点で、台風(19号)は近づいていました。何が起こるか分からないということは理解していると、そういう話を選手にはしていました。

 どのような形になっても良い準備をするようにと伝えていました。その意味で心の準備はしてくれていました」

 あらゆる事態が起こり得る。それに適応することが求められた。とはいえ、それでも想定外が起きるのが台風(自然災害)である。

「実際に移動の時もバスが非常に揺れました。難しい状況でした。練習は鹿島の方で人工芝のグラウンドを貸していただきました。普段使ったことのないコンディションで、30分から40分の時間であり、当然、雨風もありました」

 そして指揮官は強調した。

「それでも1日、2日で自分たちのチームが崩れるとは思っていません。選手たちにはそういう話をして挑んでもらいました。すごく頑張ったと思っています」

 雨にも、風にも、そして台風にも……そう簡単に川崎の築いてきたスタイルは、揺るがない。それをこのアウェーの地、鹿島で示せたことで一段と自信を深めていた。

 10月26日、埼玉スタジアムでの決勝は札幌との対戦に決まった。勝ったほうが初優勝となる。3年連続の主要タイトル獲得、そして課題であり悲願であった”一発勝負”をモノにして頂点に立てるか。川崎がしっかりと地に足をつけて、あの2チームだけに与えられた特別な舞台に立つ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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