【ブラジル発】本田圭佑ボタフォゴ加入の舞台裏「全試合の75パーセント出場保障」は拒否される
ボタフォゴ公式サイトでの入団決定時の本田圭佑。※ボタフォゴ公式サイトより
まず”最低期間”東京五輪までプレー、年俸はパチューカの半額、オプションでカバーか。
ブラジルメディア『グローボ』は2月1日、「本田とボタフォゴの交渉の舞台裏」と題したレポートを掲載した。ブラジル1部(セリエA)のボタフォゴFRが1月31日にフリートランスファーだった元日本代表MF本田圭佑の獲得を正式に発表したが、かなり具体的な駆け引きや条件について記されている。
記事によると、クラブ内のサッカー(競技)部門とマーケット部門で話し合いが行われ、それぞれに十分な影響が考えられるとしながら、まだサッカー部門のコンセンサスを得られないなか、ネルソン・ムファレジ会長がサポーターの盛り上がりを受けて、交渉をスタートさせたという。
本田はパチューカで300万ドル(約3億2000万円)、フィテッセで200万ドル(約2億1000万円)で契約をしていた。今回、ボタフォゴは150万ドル(約1億6000万円)の条件を受け入れるよう説得。結果的に、スポンサー獲得やグッズ収入、勝利給などオプション(歩合)を高めることで合意に至ったそうだ。
また、ボタフォゴは本田サイドから、全試合の75パーセントの試合出場を約束するオプションについての提案を受けたが拒否。コンディションの維持に最大限努めることに同意したという(パーソナルトレーナーについての契約につながったか)。
ただし、その後、本田サイドからスペイン2部チームがその2倍の条件を提示してきたと伝えられた。が、金銭面での上積みについて考えていないボタフォゴはここで、一旦交渉決裂の形になった。
しかし、そこから再び本田サイドが「ボタフォゴでプレーする」と伝えてきて、12時間の時差による齟齬を解消しながら条件を詰めて、今回の発表に至ったそうだ。話題にあった「装甲車」やトレーナー、さらには住居など、どちらが金銭を支払うかなど、細かい条件を詰めていったという。
また、本田はボタフォゴと1年契約を結んだが、プレーする最低期間は東京オリンピックが開催される8月9日まで。クラブか選手、いずれかがその後、問題があれば解消できる要項が含まれているそうだ。もちろん不満などなければ、年末までプレーすることになる。
ある意味、外国籍選手や監督とクラブの交渉の舞台裏をうかがい知るようで興味深くもある内容だ。
ボタフォゴは現在13勝4分21敗(31得点・45失点)で15位。
本田は1月31日リオデジャネイロへ向かった。ボタフォゴファンは歓迎ムード一色に染まるだけに、背番号「4番」に決まった33歳のアタッカーが1日も早くピッチに立ち、活躍する日を待ちたい。
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[文:サカノワ編集グループ]