久保がレアル・マドリード復帰、ブラジル新星はレバークーゼン1年ローン?
久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ただし19歳の日本代表には“条件”が――。
スペインメディア『マルカ』は6月17日、「レアル・マドリードがラ・リーガに引き留めたいと考えている二つの宝石――久保建英とヘイニエル」と題したレポートを掲載した。19歳の久保と18歳のヘイニエルを2020-2021シーズンもスペインでプレーさせたいと来季を展望している。
この記事では主に、今冬にレアル・マドリードがブラジル1部(セリエA)のCRフラメンゴから獲得したヘイニエルの去就について伝えている。2026年6月までの長期契約を結んだ18歳のヘイニエル(2002年1月19日生まれ)は現在カスティージャでプレーしていて、来季、久保のように期限付き移籍することが濃厚だ。
獲得に向けて最も熱心なのが、ドイツ・ブンデスリーガのバイエル・レバークーゼンだと言われる。数々の若手を育て上げビッグクラブに輩出してきた実績は十分。タイトル獲得は限られているものの、ヨーロッパを代表する名門の一つであり、ヘイニエルにとっても嬉しい話であるのは間違いない。
ただしスペイン国外に出てしまうと、ブラジル人選手がスペイン国籍を取得するための期間を“稼ぐ”ことができなくなってしまう。そうなると、レアル・マドリードの外国籍枠の問題にも、後々影響が及んでしまう。そのため、ヘイニエルは「スペインに残るべきだ」と提言しているのだ。何よりラ・リーガにも、ヘイニエルを欲するクラブは数多くあると指摘している。
一方、もしもスペイン国外でプレーすることになった場合、現在レアル・マドリードに在籍しているブラジル人のロドリゴ、ヴィニシウス、エデル・ミリトン、そして復帰すれば久保の中で「3人」がEU外の外国籍選手枠を活用することになるとも伝える。そのうちヴィニシウスは今年中にもスペイン国籍を取得できる予定ということだ。久保にとって、レアル・マドリードでプレーするための課題の一つがEU外の外国人選手枠。決して久保のために空いている状況ではないが、1年前と比較すれば、突破口を見出せる可能性はある。そういったチーム事情を久保サイドがどのように受け止めて判断するのか。
もちろん、外国籍枠の問題が解決されても、余剰と言える既存戦力を整理できるのかどうかなど、レアル・マドリードが抱えた問題は多く、新型コロナウイルスの影響もあり、先行きの不透明さは拭えない。それだけに、まず19歳の日本代表レフティがマジョルカで戦い切り、そしてシーズンオフ(来季に向けたプレシーズン期間)に、一旦レアル・マドリードに復帰してから今後を検討する。ジネディーヌ・ジダン監督は久保の才能を高く評価しているだけに、その目の前で進化を遂げたプレーも見せたい。昨季、久保がマジョルカ行きを決めた時のように、まず白い巨人のユニフォームを着てから段階を踏む展開は十分あり得そうだ。
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[文:サカノワ編集グループ]