【なでしこ】ジェフレディースは「ゼロ」からのヒントを生かせるか
ジェフLと愛媛Lはスコアレスドローに。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAUSA
愛媛レディースにスコアレスドロー、16日にマイナビ仙台戦!
[なでしこ 5節] マイナビ – ジェフL/2020年8月16日/みやぎ生協めぐみ野サッカー場Aグラウンド
ジェフユナイテッド市原・千葉レディースが8月16日、今季2勝目を目指してアウェーでマイナビベガルタ仙台レディースと対戦する。
4節の愛媛FCレディース戦、ジェフLは14本ものシュートを放ちながらスコアレスドローに終わった。試合後、選手たちは一様に不完全燃焼と言える表情を浮かべていた。
対戦相手の愛媛Lは前節で伊賀FCくノ一三重に2-1で競り勝ち、1部初勝利を掴んでいた。手堅い守備を武器に、なでしこジャパンに名を連ねる上野真実を中心にアクセントのある攻撃も生み出す。初めて体感する1部リーグ、1戦ごとに新たな発見を見出しながら進化している。
その愛媛Lに対し、ジェフLは1部で戦い続けてきた意地と地力があった。その差をスコアで示したいところだった。
開始早々、成宮唯、山崎円美とつないで最後は走り込んだ千野晶子がミドルシュートを放つ。ゴールへの意欲を感じるファーストシュートへの流れだった。その後も主導権を握りながら攻撃を組み立てたが、ペナルティボックスが近づくと崩し切れない。
後半、愛媛Lの阿久根真奈にフリーでシュートを打たれる場面はあったジェフLだが、危ういエリアに持ち込ませない守備を見せる。一方、ボランチの岸川奈津希の間合いを変えたパスに、成宮、山崎、大澤春花らが絡んで前線にボールを運ぶ。さらに大滝麻未もドリブルからシュートに持ち込む。終盤、切り札として鴨川実渉、広瀬桜が投入され、特にラスト15分は相手の足が止まりはじめ、ゴールに迫る機会も増えたが……1点を奪えなかった。
ジェフLの山崎は「得点力不足で勝点3を奪えず、悔しい気持ちと申し訳ない気持ちで一杯です。全員でゴールに良い形で向かえていたので、前線の選手が(ゴールを)決めるだけだった」と肩を落とした。失点の続いていた愛媛Lは無失点を目標に掲げていただけに、その守備を打ち破るのは容易ではなかった。愛媛LのGK吉原南美も「反省点もありますが、1部でずっとやってきているチームに0-0で終われたことは良い部分だと思います」と自信を掴んでいた。
ジェフLは16日、仙台と対戦する。順位こそ最下位だがキッカケさえ掴めば浮上できる力を備えている相手だ。長所を消し合う展開も予想されるが、そこをいかに打開するのか。今回のスコアレスドローに、上昇への様々なヒントが散りばめられているはずだ。
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[取材・文・写真:早草紀子]