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【横浜FM】新スタイル成熟へ、中澤佑二が必要に感じた「3分の1」のトライ

横浜FMのCB中澤佑二。在籍17年目に突入。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

サイドからは崩せている。あとは”肉付け”。「ゴール前での引き出しを増やさないと」。 

 [J1 2節] 柏 2-0 横浜FM/2018年3月2日/三興フロンテア

 横浜FMはサイドを起点に数的優位を作りながら攻め込むものの、なかなかシュートまで持ち込めなかった。そんなチームの戦いぶりを最後方から、どのように見ていたのか? センターバックでフル出場した中澤佑二は試合後、厳しい表情のまま手応えと課題を挙げていった。

「前半は目指すサッカーにみんなでトライしながら、内容的に相手を押し込むことができた。ただサッカーは点をとったほうが勝つ。いいサッカーをしているからこそ、結果もついてこないと悔しい。勝負していかないと」

 劣勢時のシュートブロックやゴール前での1対1の対応など、闘志をみなぎらせながらも冷静さを失わず、ピンチの芽を摘むんでいった。しかし0-2で敗戦……。ポステコグルー監督のもと2試合を行い、周囲から「面白いサッカー」「とても良いサッカー」だと言われることに、中澤はチーム内の確かな変化を感じつつ、現状ともしっかり向き合っていた。

「良いサッカーと言っても、中盤の3分の2までなのでね。そこまで行けるけど、3分の1の崩しのところがまだ。サイドを突破することに特化して、相手のゴール前でのコンビネーションがまだない。どのようにシュートまで持っていくのか。その引き出しをもっともっと増やしていかないと」

 サイドを生かしたあとのフィニッシュまで。「まだ、ここからだけど、肉付けをしていきたい」と強調していた。

 2試合で未勝利の勝点1。ルヴァンカップのFC東京戦を挟み、いよいよ3月10日の3節でリーグ戦のホーム開幕・鳥栖戦(ニッパツ)を迎える。

「結果がついてこないのは残念ですけど、信じて続けるしかない」

 横浜F・マリノスで17年目の40歳、ボンバーは誰よりも「勝点3」を渇望していた。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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