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日本代表遠征の負傷から復活。宇賀神が恩師ミシャから掛けられ「自信になった」一言

宇賀神友弥。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

25日にオリヴェイラ新体制の初陣・柏戦。その起用法は?

[J1 10節] 柏-浦和/2018年4月25日/フロンティア三協スタジアム柏

 宇賀神友弥が日本代表のベルギー遠征での負傷から復帰し、J1リーグ9節のコンサドーレ札幌戦では左ウイングバックとして86分間に出場し、積極的なサイドアタックから再々にわたりチャンスを作った。試合後には浦和で5年半お世話になった札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督から「いいプレーをしていたぞ」と励まされて、自信を付けたという。

 日本代表のマリ戦でA代表デビューを果たしたが、その試合で右ヒザ骨挫傷を負った。帰国後、徐々にコンディションを高めてきた宇賀神はこの3日前に行われたルヴァンカップのグループステージ・ガンバ大阪戦で途中出場から33分間プレー。そして満を持して札幌戦で”完全復活”を遂げた。

 札幌戦で浦和が採用した布陣は3-4-2-1。大槻毅前監督はミラーゲームにして個で上回り、打開する策に打って出た。その意図を汲んだ宇賀神は、「負けるわけにはいかなかった」と胸の内を明かす。

「自分が対峙した札幌の右サイドの選手はワイドが本職ではないので、そこを突いていこうとミーティングで話がありました。このフォーメーションでこのポジションのやっている経験は自分のほうが上なので、上手く突いていきたいと思っていました。

 ミシャのサッカーを5年やってきたので、自分と対峙する選手に自由にやらせない自信はありました。ミラーゲームは、5年早いぞと思いましたね」

 実際、宇賀神の左サイドのドリブル突破から多くのチャンスが生まれた。それでもやはりチームがこの布陣で戦っていなかったブランクも感じられ、札幌ゴールを攻略できず、スコアレスドローに終わった。

「自分もそうですが、サイドを突破した選手のクオリティを、もっと高めていかないといけない。今日みたいな試合でワンチャンス決めなければいけなかった。連戦ではありますが、試合のなかで修正していきたいです」と、宇賀神は課題を挙げていた。

 試合後には昨年7月まで5年半浦和を率いた、札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督と挨拶を交わした。

「ミシャから『いいプレーをしていたね』と言ってもらえたので、自信になりました。ケガをして長い間休んだので、今シーズンこれから残りはケガせず、チームのために戦えるようにしたいです」

 笑顔の恩師と再会を果たし、気持ちを新たにしていた。

 オズワルド・オリヴェイラ新監督のもとでの宇賀神の起用法も注目の一つ。4月25日には新体制での初陣・柏レイソル戦を迎える。橋岡大樹、荻原拓也らルーキーも急成長を果たしているだけに、プロ9年目、30歳を迎えた浦和のアウトサイダーにとって、ここから再び意地の見せどころとなりそうだ。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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