【東京五輪】南ア代表監督が本音激白「ギロチンに乗っている」「キープレーヤーを失った」。敵は日本代表ではなく…
日本代表(写真)戦を前に、南アフリカ代表のノトアネ監督が苦しい心境を語った。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
22日の初戦を前に不安募り、「先発11人、まったく分からない」。
[東京五輪 GS1節] 日本 – 南アフリカ/2021年7月22日20:00/東京スタジアム
選手2人・スタッフ1人の計3人に新型コロナウイルスの陽性反応が検出された東京オリンピック・サッカー南アフリカ代表のデイビッド・ノトアネ監督が7月19日、メディア取材に応じて、22日の日本代表との初戦を前に、コロナ禍で常に不安にさらされ、非常に厳しい準備を強いられていると本音を打ち明けている。
『インディア・トゥデイ』によると、チームは感染者2人とまだ到着していない者を除き、19日、検査で「陰性」だった選手によりトレーニングを実施。もちろん、周囲との接触を完全遮断しているという。
基本的には、これから毎日の検査を実施し、そこで陰性が確認されていけば、3日後の日本代表戦には臨める予定だ。とはいえ、チーム状態はベストとはすでに程遠い。
ノトアネ監督は「私たちは現在、ギロチンに乗せられ、そこから逃れる方法を見つけています。毎日検査が行われ、誰が先発の11人に入るのかはまったく分からない状況です」と、検査を受けるたびの不安を明かす。
南アフリカサッカー協会は、陽性反応が出たのは、DFジェームズ・モンヤン、MFカモヘロ・マハラッシ、そしてビデオアナリストのマリオ・マシャ氏だと公表している。そして、このマハラッシはチームの柱でもあった。
「私たちのキーパーソン(マハラッシ)に陽性反応が出ました。彼を中心にゲームプランを練っていただけに、私たちの仕事はより困難なものとなりました。しかし、それでも木曜日にはチームを編成し、日本に立ち向かわなければなりません」
さらには、フランス、メキシコと強豪との対戦が続く。指揮官は、もはや「敵」はそこではないと言う。
「この嵐に飲み込まれてしまうかもしれません。それはフィールド外の影響によってです。私たちの最大の敵は、正直に言って、日本代表ではなくて外部(新型コロナウイルスによるあらゆる影響)にあります。現状は(施設への隔離、拘束、軟禁など)運動能力の高いアスリートたちにとって、むしろ、圧倒的に不利な況にあります」
そして日本代表については、「コンディションの準備の面で大きな違いが生まれるでしょう。私たちはこの7日間の準備を失ったため、回復するのも難しいです」とため息を漏らす。
「それでもオリンピック精神であるチーム一丸となって、国を代表して最高のパフォーマンスを発揮し、良い戦いをしたいと思います」
そのようにノトアネ監督はできるだけ前を向こうとしていた。
南アフリカは東京五輪のグループステージ(A組)、22日に日本代表、25日にフランス、28日にメキシコと対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]