【W杯セネガル戦│採点・寸評】長友に最高評価「5」。しかしMOMは…
【マン・オブ・ザ・マッチ=MOM】ユースフ・サバリ(セネガル)
乾、柴崎、昌子、大迫、本田の5人に「4」の高採点。
[ロシアW杯 グループH 第2戦] 日本 2-2 セネガル/2018年6月24日(日本時間25日)/エカテリンブルク
【選手採点│寸評】
※5段階評価。5が最高で、1が最低。採点対象は原則、出場20分以上。
※採点の見方
ポジション
背番号 選手名 採点
GK
1 川島永嗣 2
セネガルの先制点は、低いライナーのシュートへパンチングに行った時に起こり得る最悪パターン。連係面でも長友らと今なお呼吸が合わずにいるのも気になる。1本決定機を止めたものの、相手に流れが来たときに止められず2失点。フィードは第1戦から改善された。
DF
19 酒井宏樹 3
対峙したマネの高度なテクニックに手を焼きながらも突破を許さず、加えて高い位置に張り出すことで、マネに走らせてスタミナを奪ったのも大きな貢献。セネガルの左SBが仕掛けてきたときにグループで守り切れなかったのは課題だが、酒井宏自身のパフォーマンスは良かった。
22 吉田麻也 3
ヘディングではなかなか競り勝てず、フィジカル勝負に持ち込まれた際にも苦戦。何度か交わされたものの、焦れずに対応しニャンらに優位なポジションをとり仕事をさせなかった。
3 昌子 源 4
リベロ的に一人余りながら、吉田とともにラインコントロールに配慮。空中戦や1対1でも安定感があった。ニャンを苛立たせて仕事をさせず、昌子自身は冷静に最後まで集中を切らさなかった。
5 長友佑都 5
走行距離4626メートル、スプリント53回は両チーム通じてトップ。サイドの主導権争いは見応えがあり、対峙した相手選手への対応で破綻することはなかった。攻撃参加から乾の同点ゴールをアシスト。オフサイドトラップでは、ラインアップする選手と逆に走るフォロー役を担当した。総合的なチームへの貢献度は高く、最高評価「5」をつけた。しかしMOMは日本の右サイドで決定的な二つの仕事をしたSBユースフ・サバリを選んだ。
MF
7 柴崎 岳 4
乾の同点ゴールにつながる長友への高精度ロングフィードを放つ。相手のレベルが高ければ高いほど試合中に進化を遂げる「岳モード」に突入。一方、2失点目は相手に交わされ、股間をクロスで抜かれて決められた。バイタルエリアでの長谷部らとの守備の役割をもう少し明確にしたい(どちらが先にボールへ行くかなど)。ただ、そろそろ決定的な仕事をする予感も漂う。
17 長谷部誠 3
プレスをかける微妙な位置などを巧みにコントロールしていたのは流石で、核となってチームを組織として機能させた。ただ最終ラインの前でスペースを埋めながら、試合に参加できていない時間もあり、そこで劣勢を招いてしまった。
8 原口元気 2(75分▼)
酒井宏を追い越してまでフォローに行くなど守備面の献身性が光り、試合に勝っていれば、もう少し高めの評価を付けていた。一方、クリアが小さくなりセネガルに先制され、マークするサイドバックに2ゴールに絡む仕事をさせてしまった。原口—柴崎―大迫(空振り!)という決定機は作り出したが、持ち前のドリブルで崩すシーンは限定的。キレとダイナミックさを備えたアタックをチームに還元できずにいる。
10 香川真司 3(72分▼)
この日は乾ら周囲との連動性を欠いてしまった印象。それでも相手最終ラインへのプレッシングを怠らず、CBに自由にビルドアップをさせず。前線から日本のディフェンスを支えた。
14 乾 貴士 4(87分▼)
長友とのスイッチから得意とするカットインの形に持ち込み、先制点を奪取。クロスバーを叩く決定的なシュートも放つ。2失点目は自身のマークを外して決められてしまもので、本人も悔やんでいた。とはいえ1得点1アシストは上出来。ポーランド戦でも一仕事だ!
FW
15 大迫勇也 4
ボールを確実に収めて、乾のポスト直撃のシュートなど多くのチャンスを作り出した。巨大なCB二人をマークに引き出したのも大きかった。柴崎のクロスにフリーになりながら空振りをしてしまったシーンのみ悔やまれる。
▼交代出場
4 本田圭佑 4(72分△)
岡崎投入後の相手がマークの確認などで若干混乱するなか、乾のクロスに左インサイドで正確に合わせて同点弾。W杯3大会連続ゴールを記録した。ただ、やはり運動量が物足りなかったのも事実で、今回のように「切り札」が今大会の最適な役割か。
9 岡崎慎司 ―(75分△)
2トップ(トップ下)に入り、さっそくGKの前で潰れることで同点ゴールに絡んだ。泥臭いプレッシングも最後まで怠らず、しっかり試合を締めた。
11 宇佐美貴史 ―(87分△)
最後のカードで左MFに投入される。カウンターに持ち込んだものの、見せ場は作れなかった。難しい時間帯ではあったが、ポジショニングが低めで、相手の攻撃的なサイドバックをけん制し切れなかった。試合に入り切れていなかった感も。
文:サカノワ編集グループ