東山高MF阪田澪哉、取材時に涙を浮かべ…最高の仲間に感謝「本当に楽しかった」。卒業後はC大阪入り│高校サッカー選手権
東山高の阪田澪哉。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「セレッソ大阪を代表するような選手になりたいです」
[全国高校選手権 決勝] 岡山学芸館 3-1 東山 /2023年1月9日14:05/国立競技場
全国高校サッカー選手権、いずれも初のファイナル進出を果たし5万869人の大観衆が新国立競技場で見守った一戦、東山(京都)は一時同点に追い付いたものの岡山学芸館(岡山)に1-3で敗れ準優勝に終わった。
卒業後にセレッソ大阪入りが内定している東山の「10番」MF阪田澪哉は、1-1で迎えた後半、決定的なヘディングシュートを放ったものの、クロスバーを叩きゴールならず。その後も持ち味の鋭いドリブル突破でえぐっていったが、最後まで鋭さと粘り強さを保った岡山学芸館の守備陣を打開し切れなかった。
阪田は試合後の取材対応、コロナ禍で3年間ともに戦ったチームメイトへの思いを問われると、そこで様々な思いでが去来して涙を浮かべ、「素晴らしい仲間と一緒にできたことは、高校生活の本当にいい財産になりました」と胸を張った。
東山の福重良一監督は試合後の記者会見で様々な制限を強いられた現3年生の高校生活について言及したうえで、「(コロナ禍により)逆に横の絆が深まった世代でした。キャプテンの新谷陸斗を中心に本当によくやってくれて、それが強みになっていきました」と語っていた。
阪田も高校3年生として最後までプレーできて、国立での決勝の舞台に立ち、もちろん勝ちたかったが……楽しい3年間だったと笑った。
「この代は、強いと言われて、みんなプレッシャーもあったと思います。そういう重圧をはねのけられる選手がたくさんいました。
普段から一緒にふざけ合って、監督やコーチから怒られた時、全員で一緒に謝る言葉を考えたり、その時は嫌だったかもしれないけれど、そういう日々が……今思えば、本当に楽しかったです」
卒業後はプロの世界に踏み込む。生活の全てがサッカー中心になる。
「もっと自分がチャンスメイクに絡んで、ゴールにつながるプレーができれば、このチームはもっと強くなっていけたと思います。自分のところで打開できたり、得点できたりできるように、もっとプレーを出して成長していきいたいです」
「シュートの質、ドリブル、セレッソの選手から学んで、成長していきたいです」
東山の先輩である鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)は現在、日本代表でも中心選手となっている。いつか一緒にプレーする――。それも一つ、叶えたい目標になる。
「東山のエースと言われていた存在。自分が鎌田大地選手のように点を取れるエースには今大会なれませんでした。でもいつか、自分も追い付いて、追い抜いて、一緒にプレーしたいです」
まず目指すは、セレッソでのデビュー。続いて、ゴール、レギュラーどり、そして……。
「セレッソ大阪を代表するような選手になりたいです」
東山の10番から桜のエースへ。阪田の新たな挑戦が、この日からまた始まる。