【名古屋】豊田スタジアムのアウェー応援席、1階へ改めて変更。ゴール裏2階「立ち上がっての応援禁止」明文化で
名古屋グランパスのエンブレム。(C)SAKANOWA
ステッカーで呼びかけも、施設利用規定に「立ち見禁止」これまでなかった。
J1リーグの名古屋グランパスは3月28日、複数のクラブから指摘を受けていた「アウェー応援席」の運用を見直すと発表した。南側2階席を「アウェー指定席」としてきたものの傾斜がきつく、立って応援するには危険であると問題視されてきた。クラブがステッカーを貼って促してきた「立ち見禁止」だが、このほどスタジアム側が明文化すると決定。そのため「アウェー指定席」が1階に改めて移る。
クラブは公式サイトで、「豊田スタジアムSスタンド2Fエリアを『アウェー指定席』とさせていただき、立ち上がっての観戦・応援を認めてまいりましたが、豊田スタジアムの要請に従い、下記のとおりSスタンドの運用を変更させていただきます」と報告している。すでに販売された該当のチケットに関しては、座席の振替え対応を行う。
クラブは今回の経緯を次のように報告している。
「豊田スタジアムでは客席上層階について、従来から安全上の理由により『立ち上がっての観戦禁止』エリアと定め、豊田スタジアムの対応として『立ち見禁止』ステッカーの掲示で観客への注意喚起を促す運用がされてきました。
しかしながら、施設の利用規定には上層階での立ち見禁止に関する記載がなく、過去のホームゲームにおいても上層階で立ちあがっての観戦・応援を確認できた試合もあったことから、クラブとしては当該ルールが存在することを認識しておらず、必要な安全対策を講じた上で、イベント主催者判断で観戦ルールが定められるものと理解しておりました」
また、今季J1リーグ5節のFC東京戦で、Sスタンド2階で立ち上がって応援しているサポーターの観戦行動を視認した豊田スタジアムが、改めて『スタジアム上層階における立ち上がっての観戦は禁止』と安全順守を要請。ルールに関して、クラブはスタジアムから今後利用規定に明文化するとの通知を受けた。
そのためクラブは「立ち上がって観戦・応援可能なアウェー指定席」の位置変更を決定したという。
名古屋は次のように謝罪し、ホームのみならずアウェーから訪れるファン・サポーターにも理解を求めている。
「今回の運用変更により、アウェークラブのサポーターの皆さま、関係者の皆さま、またグランパスファミリーの皆さまには多大なご心配とご迷惑をおかけすることになり、心よりお詫び申し上げます。名古屋グランパスでは、あらためてご来場いただく全ての皆さまにとって、安心、安全な試合運営を行ってまいります」
この問題に関し、これまで浦和レッズが名古屋と協議を行っていくと公式サイトで発表するなど、複数クラブから指摘を受けてきていた。
日本代表活動のあったインターナショナルマッチウィークを挟み、名古屋は4月1日、アウェーでアルビレックス新潟と対戦。ホームでの次戦は、4月5日のルヴァンカップ・グループステージ3節の横浜FC戦になる。