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「上手くいく原稿もあれば」鹿島の岩政監督、ライターと重ね合わせ『スタイルの確立』について語る

鹿島の岩政大樹監督。(C)KASHIMA ANTLERS

天皇杯・甲府戦へ「僕以上に、選手たちが昨年の試合を取り返したい気持ちを持っていると思います」。

[天皇杯] 鹿島-甲府/2023年7月12日19:00/JITリサイクルインクスタジアム

 鹿島アントラーズの岩政大樹監督が7月11日、オンラインの取材に応じて、翌日の天皇杯3回戦、前回覇者であるヴァンフォーレ甲府戦に向けて抱負を語った。

 前回は天皇杯準決勝で甲府に敗れ、タイトル獲得への道が断たれた。指揮官は「僕以上に選手たちが、昨年の試合を取り返した気持ちを持っているかもしれません」と語り、1シーズンを経ての再戦へ「今自分たちが進めているものをどのように、この試合に持っていくか。その気持ちのほうが強いです。勝ちたい気持ちは強く、一つのタイトルを獲るためには落とせない一戦です」と必勝を期した。

 その甲府に敗れた2022年10月5日は、チームにとって新たなスタートの日と位置付けられた。それから約10か月、「上積み」について話題になると、やはり「結果=タイトル」など目に見える成果がないと説得力がないので難しいテーマではないか……とも。ただ岩政監督は『失敗と成功体験』の上にできる『積み重ね』について、「どの仕事も一緒ではないでしょうか」と言い、メディア取材ということで、ライターを例に語った。

「皆さんもライターをやっていて、まず最初に感覚で書いて、上手くいく原稿と上手くいかない原稿があると思います。そのなかで、やり方やセオリーを知り、感覚で成功していたものが、自分の書き方はこういうものなのか、こうしたところを注意すれば自分の書き方が作られていくのか、他の人とこういう違いがあると認知し始め、再現性が高まっていくと思います。

 それが整理されていくまでは、こう思っていたけれどダメだったな、と当然失敗もあると思います。そうして何年もかけてライターさんとしてのスタイルが作り上げられていくと思います。成功と失敗がないと気付けないことですよね。チーム作りも一緒です。作業を粘り強くやっていかないと、一本上手く書けました、一本上手く書けませんでしたと、そこで一喜一憂していると、いろんな判断を間違え、違う方向に進んでしまいかねません」

 そして指揮官は文章とチーム作りも共通しているのではないか――と言う。

「できるだけ正しく、いろんな知識を持ち、いろんな世界を知り、そして分析しながら、そのうえで自分たちがどのようなものだと、しっかり共有していく。チーム全体として、丁寧に丁寧に作業をしていくこと。これはどの世界でも大切になると思います」

 岩政監督はそのようにライターとチームを重ね合わせて、「スタイルの確立」について語った。

Posted by 塚越始

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