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マインツ05は佐野海舟に対し損害賠償を請求か。新たな問題、いずれにせよ…

佐野海舟。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

移籍金がすでに支払われていた場合、「鹿島が返還しないことは確実だ」。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部1.FSVマインツ05に加入したサッカー日本代表(SAMURAI BLUE)MF佐野海舟(Kaishu SANO)が7月14日、不同意性交等の容疑で警視庁に逮捕された事件は、ドイツでも波紋を広げている。

 マインツは日本で情報が報じられた17日、クラブ公式エックス(@1FSVMainz05)で、「マインツ05は新加入の佐野海周が母国で逮捕されたという日本のメディアの報道に驚いています。不明点も多く情報が不足しているため、私たちはこの報道についての評価やコメントはまだできません。私たちは可能な限り迅速かつ詳細にこの問題を明らかにするよう努力していきます」と声明を発表。情報の収集に努めている。

 一方、今夏まで在籍していたJ1リーグの鹿島アントラーズは、「すでに移籍手続きは完了しておりますが、元所属選手に関する事案であるためクラブとしても大変憂慮しております。事案の性質上、クラブでは詳細について把握できないため、今後の状況を注視してまいります」 という姿勢を示した。

 佐野は4日の段階ですでに契約書にサインし、マインツの一員に。鹿島でのシーズンを戦っていたため、21日からチームに合流する予定だった。

 そうしたなか、マインツは佐野とどのように向き合い対応していくことになるのか。その点が注目点になっている。

『フランクフルター・アルゲマイネ』は17日、「仮に佐野が無罪であるとしても」、今後の捜査によって、日本からの出国が認められない可能性もあると指摘している。

 すでに鹿島とは契約を交わしているため、マインツの選手であることは変わらない。250万ユーロ(約4億2000万円)と言われる移籍金がすでに鹿島に支払われている場合、そのうえで佐野がドイツでプレーできない状況になれば、「佐野に対して損害賠償を請求することになるだろう。鹿島が返還しないことは確実だ」と見ている。

 加えて打撃を受けたのが戦力面だ。いずれにせよ、マインツは守備的ボランチの即戦力として日本代表の佐野を獲得していた。そのため、このまま推移を見守るとはいえ、佐野以外のタレントを新たに探す作業に着手しなければいけないだろう、と新たな課題が増えたと考える。

 報道によると、佐野は14日未明、都内で他の男性2人との3人で女性1人に対して、性的な暴行を働いた疑いが持たれている。女性からの通報を受けた警察により、取り調べを受けたあと男性3人が逮捕されたという。主犯格は他の男性と見られる。

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 23歳の佐野は岡山県出身で、米子北高校を卒業後、FC町田ゼルビア、鹿島でプレーし、7月4日、マインツへの移籍が決まった。契約は2028年6月までとなっていた。日本代表としても今年1月のカタール・アジアカップなど、これまで4試合に出場。北中米ワールドカップ(W杯)での活躍も期待されていた。

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