町田戦で蹴られたのにイエローカード。京都のエース、ラファエル・エリアスが最終節で出場停止に
ラファエル・エリアス。 (Photo by Pedro Vilela/Getty Images)
懲戒罰“取り消し”の対象外。
J1リーグ37節、京都サンガF.C.のFWラファエル・エリアスが11月30日に行われたFC町田ゼルビア戦の前半終了間際の45+8分、イエローカードをもらい、累積4枚目となって最終節のホームでの東京ヴェルディ戦の欠場が決まった。しかもこのシーン、本人も不満と憤りを露にしたが、VTRで見ると、ラファエル・エリアスはむしろ相手選手に蹴られており、京都としてはあまりに納得のいかない判定となってしまった。
前半アディショナルタイム、町田のバックパスに対して、ラファエル・エリアスがリベロのチャン・ミンギュにチェイスする。するとチャン・ミンギュがボールを蹴り出すと、その振り出した右足がラファエル・エリアスの大腿部に当たっている。
ところがチャン・ミンギュが痛がって転倒。これを見た、中村太主審は躊躇わず、ラファエル・エリアスにイエローカードを提示したのだ。
ラファエル・エリアスは相手選手に対してチャージしておらず、むしろ、どちらかというと、ファウルを受けていたとも言えた。
ラファエル・エリアスは その判定になぜだ!? と猛烈に抗議したものの、判定が覆ることはなかった。試合後の記者会見でも曺貴裁監督が判定基準の曖昧さを指摘する発言があったという。結局、京都はホームでの今季ラストゲーム、J1残留と後半戦の快進撃の立役者であるエースを欠くことを余儀なくされた。
また今季から一発レッドカードの懲戒罰について、判定に明らかな誤りがあった場合には取り消されるという新たな規定が導入されている。しかし、イエローカードは対象外のため、今回のようなケースは、たとえ”誤審”があったとしても、覆ることはない。
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今季を盛り上げた一人であるラファエル・エリアスが、納得のいかない形でシーズンを終えることになってしまった。何とも言えないもどかしさの残る疑惑の判定となってしまった。