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【日本代表】一発レッドカード、DOGSO(決定機阻止)になる「4条件」とは? 上田綺世に後方タックルのメキシコ代表DF、VARを経て判定覆る

ルビエル・バスケス主審がセザル・モンテス(左)にレッドカードを提示 写真:MEXSPORT/アフロ

明らかな間違いの可能性がある場合のみVAR介入。

[親善試合]メキシコ代表 0–0 日本代表/2025年9月7日11:00(現地6日19:00)/オークランド・コロシアム(米国)

 北中米ワールドカップ(W杯)まであと9か月、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)が米国遠征の初戦となったアメリカ・オークランドでのメキシコ代表との一戦、スコアレスで引き分けた。

 この試合の90+2分、メキシコ代表DFセザル・モンテスが上田綺世への後方からのタックルでファウルに。当初ルビエル・バスケス主審はモンテスに対し、イエローカードを提示した。そこでVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の加入のあと、レッドカードに判定が覆り、メキシコは一人退場となった。

 VARはレッドカードの可能性があると介入。バスケス主審がビデオでチェックするOFR(オン・フィールド・レヴュー)に委ねられた。

 バスケス主審はビデオ確認すると、早い段階で決断を下す。そしてイエローカードを取り消し、DOGSO(決定機阻止)により、モンテスに対しレッドカードを示した。

 改めてDOGSO[ドグソ](Denying Obviously Goal Scoring Opportunityの頭文字) 」となる状況について整理したい。

 競技規則(ルール)により、決定機阻止は次の「4条件」が全て満たされた場合のみ成立する。一つでも欠ければ、レッドカードの対象にはならない(著しく危険なプレーの場合は別)。

◎攻撃側の選手が……
1)ボールをコントロールできている
2)ゴールに向かっている(プレーの方向)
3)ゴールとの距離
4)守備側の選手の位置と人数(GKまで妨げる選手がいないか)

1)  や 3)は審判の主観に委ねられる面もある。そのあたりをビデオで確認したVARが介入した際、視野に隠れていたところなど主審と確認し合うことになる。

 VARが導入されたが、基本的には現場で最も近い距離で見ている主審の判定が尊重される。明らかな判定の間違いの可能性がある場合のみ、VARが介入する。

 ただし、VARは基本的に全プレーをチェックしている(あくまでも“明らかな間違い”の可能性があった場合のみ介入する)。特にゴールに関わるシーンでは、その得点の始点となったAPP(アタッキング・ポゼッション・フェイズ)から確認している。

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 北中米W杯のホスト国との米国シリーズ2連戦、日本はこのあと日本時間9月10日8時37分からコロンバスでアメリカ代表と対戦する。