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【日本代表】元鹿島ジーコがブラジルからの歴史的勝利を語る「以前から起こり得た。セレソンの問題は…」

鹿島のジーコ・クラブアドバイザー。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「この日のブラジルは相性が合っていなかった」

[キリンチャレンジ杯]日本代表 3–2 ブラジル代表/2025年10月14日19:30/東京スタジアム

 来年6月開催の北中米ワールドカップ(W杯)に向けた強化試合のキリンチャレンジカップ2025、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)がブラジル代表に2点差から、南野拓実、中村敬斗、上田綺世のゴールで3-2と逆転し、通算14試合目にして歴史的な初勝利を収めた。

 日本サッカーのプロ化の礎を築いた元鹿島アントラーズでブラジル代表の『10番』を付けたジーコは10月14日に行われたマラカナン創設75周年記念式典のインタビューで、この日本対ブラジル戦について語った。

 Jリーグ元年に鹿島アントラーズでプレーし開幕の名古屋グランパス戦で衝撃のリーグ初ハットトリックを達成。最多タイトルを獲得するクラブの礎を築き、その後日本代表監督も務めた。現在も鹿島のアドバイザーとして、年に二度は来日している。

 ブラジルメディア『PLACAR』によると、ジーコは史上初の2-0からの逆転負けを喫したセレソンについて、「最大の問題は敗戦ではなく、ブラジル代表が逆転で敗れてしまった負け方だ。この日本の初勝利は以前から起こり得るべきだった。現在はヨーロッパの主要リーグのビッグクラブでプレーする経験豊富な選手が増えており、彼らが違いを生み出している」と分析した。

 日本とブラジルのレジェンドは、日本がブラジルに勝つ日が来るのは必然と捉えていた。一方、ブラジルの負け方に課題を感じていた。

「アンチェロッティのもとでチャンスを掴んだ選手が出場したが、この日のブラジルは相性が合っていなかった」と、72歳のレジェンドは息の合わなさを嘆いた。

 ジーコはブラジル代表として、1978年(アルゼンチン)、1982年(スペイン)、1986年(メキシコ)と3大会連続でW杯に出場。日本代表指揮官として、2006年のドイツW杯では日本代表を率いた。

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 グループステージ1分1敗で決勝トーナメント進出へわずかな可能性を残した日本は、第3戦でブラジル代表と対戦。玉田圭司が左足の鮮烈ショットを沈めて先制ゴールを奪ったが、そのあと4失点を喫して敗れた。結局、通算1分2敗、2得点・7失点でGS敗退に終わった。