「遅かれ早かれ問題に」黒田剛監督へ疑問を抱き退団、現役選手が町田時代の内幕を明かす。高校生であれば…
町田の黒田剛監督。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
クラブにも忠告。noteで長文にわたり書き記す。
選手・コーチへの暴言や排除的発言による規律違反で、FC町田ゼルビアの黒田剛監督がJリーグから懲罰処分を受けた問題を巡り、2023年に町田に在籍した現・湘南ベルマーレのポープ・ウィリアムが12月25日、noteを更新し、自身の経験に基づいて当時の出来事を振り返った。ポープはプロクラブで初めて指揮を執る黒田監督の手法に違和感を抱き、何度か意見を伝えたものの、「事実として僕が移籍したのは、こんな人と一緒に仕事なんてできるか、という理由でした」と明かしている。
Jリーグは12月23日、黒田監督が自身の意向に沿わない選手を「造反者」と表現したほか、選手やスタッフの前でコーチを大声で叱責し、懇親会の場でも暴言を吐くなどの不適切行為があったと認定。クラブ側の管理・監督体制にも不備があったとして、黒田監督と町田の双方にけん責処分を科した。
この懲罰決定とその後の波紋を受けて、ポープは黒田監督について「良くも悪くも思ったことをそのまま言葉にする人」と評している。一方、監督という立場上、言われた側が反論しづらい日本社会の構造が問題を深刻化させたとの見方を示し、上下関係が強いスポーツ界では、そうした構図がハラスメントを生みやすいと指摘した。
また、自身がミーティングで監督と異なる意見を示した際の反応を振り返り、「ずっと高校生を相手にしてきた指導者であれば、そうした反応になるのも自然だと思った」と受け止めているとも吐露している。そのうえで、クラブを去る際には「遅かれ早かれ、監督はこういう問題が起きる」と伝えていたことを明かし、町田退団は自身の中で避けられない決断だったと説明した。
黒田監督の手法を一方的に断じるのではなく、結果を出してきた事実や、強い組織を築く力がある点も認めている。そのうえで、受け手の捉え方によって問題の見え方が変わる難しさに言及し、日本社会全体が抱える構造的な課題として向き合う必要性を訴えた。
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Jリーグの処分と当事者である現役選手の証言が重なったことで、指導とハラスメントの境界、そしてクラブの管理責任が改めて問われている。




