J1残留近づく勝点3。磐田の名波監督が気にかけていたのは湘南の「疲労より勝者のメンタリティ」
ジュビロ磐田の名波監督。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
この『3』でいろいろなものが好転する予感――。
[J1 28節] 磐田 1-0 湘南/2018年10月30日/ヤマハスタジアム
ジュビロ磐田が台風により延期されていた28節の湘南ベルマーレとの一戦、川又堅碁のゴールを守り切り、1-0の勝利を収めた。8月19日の23節柏レイソル戦(〇2-0)以来の勝点3。9勝10分11敗の勝点37で、湘南を抜き13位に浮上した。
試合後の記者会見で名波監督は、「ルヴァンカップを優勝した湘南の疲労感より勝者のメンタリティ、積み上げた経験が、このゲームでパワーとして大きく出るのではないかと予想して入りました。私たちはそれに負けない反骨心を持って臨もうと選手には伝えました」と、この試合に向けて警戒したこと、選手たちに強調したことを明かした。
そして試合中は、消極的なバックパスなどではなく、ゴールに向かっていく回数を増やすように、「とにかく後ろ向きなサッカーをするな」と選手たちに伝え続けたという。
指揮官は「欲を言えば2-0で勝ち切りたかったが、まだまだ課題の多いゲームになってしまった」と嘆きつつも、「この(勝点)3は、8月の柏戦以来ですし、この3で色々なものが好転するのではないかなと思っています」と前向きに捉えた。リーグ戦は9月の勝利がなく、この日も勝てばければ、2か月白星になるところだった。
「湘南は非常に総合力の高いチーム。私たちは諦めず、サボらず、切らさず、色々な我慢を背負って、犠牲心を持って、湘南より唯一足りないのは3ポイント取り切る力だと選手に伝えたなかで、今日はしっかり勝点を取ってくれたので、次の広島戦もいい形で臨めるのではないかと思います」
名波監督はそのようにルヴァンカップ王者から奪った勝点3を評価していた。残り4試合。J1残留を確定させるまで、あと一歩だ。
文:サカノワ編集グループ