韓国サッカー「性接待」、なぜ15年前の情報がいま? より詳細が明らかに…

北中米W杯で韓国代表を応援するサポーター。写真:ロイター/アフロ

「国際問題」に発展する可能性も示唆。

 韓国サッカー協会(KFA)が2011年から2012年にかけて、外国人審判らに「性接待」をしていたとされる問題で、韓国メディア『JTBC』が8月6日から7日にかけて続報を伝えた。ワールドカップ(W杯)とオリンピックの予選に加え、国際親善試合でも同様の接待が行われ、対象者は計20人に上ると報じている。

 同メディアが入手したのは、韓国文化体育観光部(文体部)が2016年に作成した「大韓サッカー協会役職員などの不正調査結果」と題する監査報告書だ。KFAが2011年3月から2012年3月までの約1年の間に、外国人審判らを計7回接待したと記されているという。

 対象となったのは、W杯とオリンピックの予選3試合、国際親善試合4試合。協会の法人カードを使い、深夜や試合前後にマッサージ店などで代金が支払われていた。

 2011年3月25日に行われた韓国代表対ホンジュラス代表では、試合開始の約19時間前に75万ウォンを決済。審判3人の費用だったとされる。同年6月3日のセルビア代表戦では審判4人、10月7日のポーランド代表戦では審判3人が、同じ店舗で接待を受けたと報じられた。

 また、蔚山で開催された韓国五輪代表対中国五輪代表の国際親善試合でも、終了から約3時間後に51万ウォンが支払われていたという。

 当時、審判関連の業務を担当していたKFA元幹部は、JTBCの取材に対し、外国人審判側から求められたと主張。「審判の機嫌を取るためだった」と説明し、こうした接待が慣例化していた可能性を認めた。

 さらに別の元幹部は、接待の目的について「そうすれば翌日、笛をうまく吹いてくれるだろう」と証言。試合で不利益を受けないようにするためだったとの認識を示したという。

 では、なぜ約15年前の問題が、いま明らかになったのか。

 JTBCによると、2011年当時のKFA役職員が、性風俗店や遊興酒店で法人カードを使用していたことは2016年に判明し、問題になっていた。しかし当時は、職員自身が利用したものと受け止められ、外国人審判への接待に使われたとする監査結果の詳細までは公表されていなかった。

 その後、同メディアが法人カードの利用履歴を取材する過程で、文体部の監査報告書を入手。関係者の証言や領収書、カードの利用明細などをもとに、外国人審判への接待だったと結論づけた記録が明らかになったという。

 KFAは、2013年以降に「クリーンカードシステム」を導入し、現在は法人カードをマッサージ店やカラオケ店などで使用できないと説明。外国人審判への対応も協会職員ではなく、別途雇用した連絡担当者が行い、提供するのは交通、宿泊、食事、記念品などに限っているとしている。

 JTBCも、その後の法人カード利用記録から同様の支払いは確認できなかったとした。一方、接待が慣例的に行われていたのであれば、別の方法で続いていた可能性は排除できないとも指摘している。

 この問題について、韓国のサッカー解説者パク・ムンソン氏は、「韓国サッカー協会と、そこで働く人たちの考え方が、どれほど低俗で時代遅れだったかを示している」と厳しく批判。元関係者が「慣例だった」と説明したことにも、「何でも慣例と言えばいいのか」と疑問を呈した。

 さらに、ワールドカップやオリンピックの予選を担当した審判も対象に含まれていたことから、「国際的な問題に発展する可能性もある」と指摘。「審判を買収したのか、と問われたらどうするのか」と危機感を示した。

関連記事>>韓国サッカー協会が“性接待”か。日本人を含むW杯&五輪予選など外国人審判へ「先に要求された」

 アジアサッカー連盟(AFC)レベルの問題に発展する可能性もあるとして、韓国ではKFAによる徹底した事実関係の調査と公式説明を求める声が高まっている。