【バイエルン】詳報:コンパニ監督が練習場で倒れて救急ヘリ出動。直前にはウイルス感染「体の声を聞かなかった」、容体は安定も入院して精密検査

バイエルンのヴァンサン・コンパニ監督。(C)Midori IKENOUCHI

セカンドチームの練習を視察中に異変、クラブは公式声明「健康が最優先」。フライブルク戦は欠場へ

 ドイツ・ブンデスリーガ1部バイエルン・ミュンヘンのヴァンサン・コンパニ監督(Vincent KOMPANY)が現地10月23日、ミュンヘンの練習施設で突然倒れ、病院に救急搬送された。クラブが公式サイトで発表した。

 地元放送局『BR24』や『スカイ』によると、40歳のベルギー人指揮官の容体は安定しているという。ただし、倒れた原因は明らかになっておらず、現在も医療スタッフの管理下で詳しい検査を受けている。

 異変が起きたのは、ミュンヘンのゼーベナー通りにあるバイエルンの練習施設だった。

 コンパニ監督はトップチームの練習を終えたあと、セカンドチーム「FCバイエルン・アマチュア」の練習を視察していた。

 ドイツ紙『ビルト』によると、セカンドチームの練習が始まった頃、元ブラジル代表DFで現在同チームを率いるダンテ監督のそばにいたコンパニ監督が突然倒れたという。現場に居合わせた選手やスタッフは大きなショックを受け、その後、練習は中止された。

 同紙は、現地時間15時54分に救急ヘリコプター「クリストフ1」がゼーベナー通りに出動したと報道。ヘリはミュンヘンのハルラヒングにある病院から飛来したという。コンパニ監督自身は救急車でミュンヘン市内の病院へ搬送されたと伝えられている。

 バイエルンは同日、公式サイトに「ヴァンサン・コンパニ、医療スタッフの管理下に」と題した声明を掲載した。

「ヴァンサン・コンパニは金曜日、FCバイエルン・アマチュアの練習中に倒れ、医師による治療を受ける必要が生じました。トップチームの監督であるコンパニは、セカンドチームの練習を見学していました」

 さらに、今後について次のように説明している。

「コンパニは病院で詳しい検査を受け、引き続き医療スタッフの管理下に置かれます。当面、トレーニングと試合に関する業務はコーチングスタッフが担当します」

 マックス・エーベルSD(スポーツ担当取締役)も声明を発表した。

「私たちにとって、ヴァンサン・コンパニの健康が最優先です。彼が一日も早く回復できるよう、クラブとしてあらゆることを行います」

「ヴィニーには必要な医療ケアとサポート、そして回復に必要な時間をすべて提供します。私たちはコーチングスタッフを全面的に信頼しており、彼らが任務を引き継ぎます。クラブ全員がヴィニーの早期回復を願っています」

 今回の出来事に先立ち、コンパニ監督はウイルス感染による体調不良に苦しんでいた。

 直近のドイツ・ブンデスリーガ、RBライプツィヒ戦では、バイエルンが6-1で大勝したものの、普段はテクニカルエリアで精力的に指示を送るコンパニ監督が、ほぼベンチに座ったまま試合を見守っていた。

 地元放送局『BR24』によると、階段を上がる際にスタッフの支えを必要とする場面もあった。

 エーベルSDは当時、コンパニ監督がその週を通してウイルスに苦しんでおり、さらに股関節にも問題を抱えていたと説明。試合中の指示はアーロン・ダンクス・コーチらが主に担当していた。

 その後も体調は回復せず、コンパニ監督は20日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のアーセナルFC戦に向けた最終調整と公式記者会見を欠席。ダンクス・コーチが代役を務めた。

 しかし、21日のアーセナル戦ではコンパニ監督がベンチに復帰。2-2で引き分けた試合後、本人はウイルス感染による体調不良について、次のように語っていた。

「監督というのは、いつだってすべてをやろうとするものです。先週、かなり強いウイルスに感染しましたが、私は自分の体の声を聞きませんでした。すると、体が『もうやめろ』と言ってきたのです」

 その時点では体調が改善していると説明していたものの、わずか2日後、今回の事態が起きた。

 ただし、ウイルス感染と今回倒れたことに直接の因果関係があるかどうかは、現時点で確認されていない。バイエルンも具体的な診断結果や退院の見通しを公表していない。

 サッカー日本代表の伊藤洋輝も所属するバイエルンのトップチームは25日、SCフライブルクとアウェーで対戦する。『BR24』は、コンパニ監督がこの試合で指揮を執らないと報じている。

 代役の中心となるのは、これまでもコンパニ監督の不在時に練習や試合を任されてきたダンクス・コーチとみられる。クラブは今後の練習と試合をコーチングスタッフに委ねる方針を明らかにしており、復帰時期について期限を設けていない。

 また、セカンドチームについても影響が出ている。バイエルンは24日に予定されていたドイツ4部相当のレギオナルリーガ・バイエルン第16節、DJKフィルツィング戦の延期を発表した。

 クラブによると、両チームがバイエルン州サッカー協会と協議したうえで決定したという。公式発表では延期の理由に直接言及していないが、『ビルト』はコンパニ監督が倒れたことを受け、練習に居合わせた関係者の精神的な負担などを考慮した措置だと報じている。

 セカンドチームの次戦は27日の1.FCニュルンベルクII戦となり、フィルツィング戦の代替日程は未定だ。