「優勝」への渇望。伊藤翔が横浜FMから鹿島に完全移籍
横浜FMの伊藤翔。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
これまで個人”無冠”。「タイトル獲得の力になれるよう身を粉にして頑張る」。
横浜F・マリノスのFW伊藤翔が12月27日、鹿島アントラーズに完全移籍することが決まった。両クラブから正式に発表された。天皇杯、ルヴァンカップと2年続けて決勝戦で敗れるなど伊藤自身が優勝を経験したことがく、タイトルへの渇望が今回の移籍の決め手になった。自身も「タイトル獲得の力になれるよう身を粉にして頑張りたいと思います」と抱負を語っている。
伊藤は1988年7月24日生まれ、愛知県出身。身長184センチ、76キロ。
これまでのキャリアは、中京大中京高―グルノーブル・フット38(フランス)―清水エスパルス―横浜F・マリノス―鹿島。
今季は26試合8ゴールを記録。J1リーグ通算は183試合37得点。
伊藤は鹿島で次のようにコメントを発表している。
「初めまして、伊藤翔です。アジアチャンピオンクラブに加入でき、非常に光栄に思っています。 タイトル獲得の力になれるよう身を粉にして頑張りたいと思います。よろしくお願いします」
また、横浜FMのホームページでは次のようにサポーターにメッセージを伝えている。
「マリノスに関わる全ての皆さん、ありがとうございました。お世話になりました。
今年は厳しいシーズンになってしまい申し訳ありませんでした。 また、タイトルまであと一歩というところで掴み取る事ができなかったのも悔しさしか残っていません。
ネガティブになったこともありましたが、 その度にサポーター、選手、強化部、スタッフに助けられ、 マリノスで充実した時間を過ごすことができました。
マリノスは大好きなクラブでしたが、サッカー選手として、人間として、さらに成長するため、この決断に至りました。 このリリースだけではなかなか全部を伝えられませんが、この決断を尊重してくれた強化部、選手、スタッフには感謝しています。頑張ってきます」
30代を迎えて”大人のストライカー”となり、強引さに加え駆け引きの巧さをより備え、新たな感覚を掴んだ。そこに着目したのが鹿島であり、ACL王者のクラブで、さらに突き抜けられるか。ACLのプレーオフを突破すれば再び連戦が待っている鹿島にとっても、新シーズンの重要なキーマンとなってきそうだ。
文:サカノワ編集グループ