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小笠原満男が語った最後のメッセージ「Jでもアジアでも常に勝てるチームに」

トレーニングをする鹿島の小笠原満男。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

クラブW杯の3位決定戦後のフラッシュインタビューで。

 鹿島アントラーズの小笠原満男が12月27日、今季限りで21年間にわたるプロ生活にピリオドを打って現役を引退すると発表した。

 今シーズンはほとんどメディアの前で言葉を発することがなかった。そんななか、リーベル・プレートに0-4で敗れた12月22日のクラブワールドカップ(W杯)3位決定戦のあと、TVのフラッシュインタビューに登場。今季おそらく最初にして最後――結果的に現役最後となる、試合後の肉声を発した。

 その試合で小笠原は76分に内田篤人と交代して、0-2の段階でピッチに立った。ところが反撃を試みたものの、逆に2点を追加されてしまった。

 それだけに悔しさを募らせていた。彼は次のように語った。

「初戦(グアダラハラ戦/〇3-2)に勝ちはしましたが、最後の二つ(レアル・マドリー/●1-3、リーベル・プレート/●0-4)は非常に情けない試合をしてしまい、悔しい想いでいっぱいです。相手どうこうよりも、自分たちの戦いをするというところで、力を出し切れたかと言ったら、そうではなかった。そこが心残りで、残念です」

「(今季60試合目、シーズン終盤の超過密日程について)たくさん試合はしましたけれど、それが強いチーム、勝つチームの日程だと思うので、世界を見たらこれが普通。そのなかでしっかり勝って、こうしたチームと渡り合えるようにならなければいけないと思います。こういう舞台でも勝てるように、Jリーグでも、アジアでも、常に勝てるように、そういうチームを目指していきたいです」

 Jリーグでも、アジアでも、常に勝てるように、そういうチームを目指していきたい――と、その声は未来に向けられている。鹿島の「勝利」のために、これからも携わっていこうというスタンスが伝わってくるのではないだろうか。むしろクラブにとっても欠かせない人材。今後の進む道はやはり気になるところだ。

文:サカノワ編集グループ