鹿島との悔しい引き分けを中村憲剛は「伸びしろがある」と表現した
川崎フロンターレの中村憲剛(写真はACL上海上港戦より)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
川崎が連覇へ一歩前進。しかし、あくまで勝点3にこだわったのだから、と。
[J1 29節] 鹿島 0-0 川崎/2018年10月7日/県立カシマサッカースタジアム
J1首位の川崎フロンターレは鹿島アントラーズとのアウェーでの一戦をスコアレスドローに持ち込み勝点1を積み上げ、リーグ連覇に向けて一歩前進した。しかし、MF中村憲剛はあくまで勝点3を目指してカシマスタジアムに乗り込んだのだから、この悔しさを、今後に生かすべきだと強調した。
前半は川崎、後半は鹿島が持ち味を出し合う展開で、アウェーチームが勝つチャンスは十分あった。ここで鹿島を叩けば、いろんな意味で相手に大きなダメージを与えることもできた。
それでも一方、「タイトル獲得」に照準を合わせて調子を上げてきた鹿島に引き分けられたことは、決してネガティブではない。
だからこの引き分けの結果を、中村は「伸びしろがある」と表現した。
「伸びしろがある、ということ。『勝点1を拾えて良かった』ではなくて、こういう相手から、こうした雰囲気のスタジアムで、どのようにして勝点3を奪うか。そこを自分たちは突き詰めないといけない。突き詰められる環境でできている」
川崎であり、中村個人であり、チームメイトであり、「伸びしろ」がある。それをまだまだ伸ばせる、と。
「残り5試合。優勝争いしているというのはありますが、自分たちのプレーを総括しながら、このあとのトレーニングもするべき。やり切った先に、勝点3が見えてくる。あとはやり切るだけだと思います」
37歳のチームリーダーは、そのように自分たちとの戦いに勝った先に、勝点3もあるのだと語っていた。
また、PKを外した小林悠については、「しょうがない。(湘南ベルマーレ戦で外して)その次の試合で決めている。(今回の鹿島戦は)もちろん決めてくれれば楽だったけど、それも含めてチーム。PKを決めるも外すもあいつの責任。冷たく言っているわけではなく、信頼しているからこそ。今まで点をとって救ってきてくれた試合もある」と信頼を寄せた。「でも次、俺蹴ろうかな」と最後に言ったのは、あながち冗談ではないかもしれない!?
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI