大宮に敗れた松本の反町監督がポジティブな理由とは?
松本の反町康治監督。(C)SAKANOWA
「ゲームには負けたが、大きな収穫を得られた」
[Jリーグ PSM] 大宮 2-0 松本 /2019年2月9日/NACK5スタジアム大宮/6,286人
松本山雅FCは大宮アルディージャとのプレシーズンマッチで、2失点を喫して敗れた。ただ、前日まで静岡での2次キャンプで体力的に追い込んで迎えた一戦とあって、「ゲームフィーリングを掴むことを主眼に置いた」と反町監督も言う、あくまでも2週間後のJリーグ開幕に向けた過程。指揮官も「大きな収穫を得られた」と前向きだった。
2失点はいずれも単純なミスから決められ、「いずれも修正できるもの」と指揮官は捉える。何より松本のスタイルの大前提と言える球際で絶対に諦めず粘り強く戦う姿勢、ハードワークするなかでチーム全員が連動し合うこと。そういった約束事を、新助っ人のレアンドロ・ペレイラを含めてできていたことは、確かにポジティブな点に挙げられた。
反町監督は試合後、次のように語った。
「(前日までの静岡での2次キャンプで)かなり根詰めて体力的に追い込んできたので、ハイパフォーマンスを期待していたわけではなく、エクスキューズするつもりもなく、プランの一環で、結果にこだわるのであれば45分間で交代させることもできました。90分近くプレーする機会を与えて、より強い相手と対戦する時のゲームフィーリングを掴むことを主眼に置きました」
Jリーグ勢と対戦するのは今回が初めて。プレシーズンマッチのあとには、もう一本、45分ハーフの練習試合も行った(●0-3で敗れる)。指揮官はケガ人の状況などを踏まえ、特徴がどのように噛み合うのか、試合の中でいくつかテストしたこともあったという。
「ゲームには負けましたが、大きな収穫を得られた一戦でした。反省材料や課題もたくさん出ましたが、選手たちの融合も含めて、実りのある90分でした。そのあとのゲーム(練習試合も行った)も勉強になりました。非常に有意義な1日だったと思います」
「(プレシーズンマッチ/1試合目の内容について)僕はそんなに悪くないと思っています。2試合目はちょっとレベルの差が出て、少しがっかりしています。1試合目は、しっかりできたかなと思います。決定力の部分なのか、最後の崩しのところが課題になってくることが見えてきたような試合でしたが、悪くはなかったと思います」
これから鹿児島での3次キャンプを経て、2月23日、開幕のアウェーでのジュビロ磐田戦を迎える。ここからのあと2週間の使い方について、次のように語った。
「これまで体をいじめて基礎体力にも目を向けて取り組んできたので、これからは1日1回の練習の中で集中できる環境を作っていこうと思います。どちらかというと、これまではキツイ、体に負荷のかかることをやってきました。だから今、選手からそういう声を聞くのは当たり前かなと思います。ここからはそういったことをなくして、いい環境のもとで、ゲームに近いトレーニングを増やして、短時間で厳しくやっていく形に持っていこうかと思います」
プレシーズンマッチはあくまでも準備であり練習だ。J1のレベルでゴールを攻略するために、前線の最適解を見出せるか。それがテーマになってきそうだ。
文:サカノワ編集グループ