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名波「先制点の妙」、反町「J1最下位」。磐田と松本、両監督が独特コメント

松本の反町監督(左)と磐田の名波監督(右)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

開幕戦1-1の引き分けを、どのように捉えたか?

[J1 1節] 磐田 1-1 松本/2019年2月23日/ヤマハスタジアム

 昨季J1参入プレーオフに臨み崖っぷちのところでJ1残留を果たしたジュビロ磐田と、J2優勝を果たして4年ぶりのJ1復帰を果たした松本山雅FCの一戦は、1-1で引き分けた。

 開始8分に岩上祐三の壁の下を抜く技ありの直接FKで先制した松本が、その後もチャンスを作ったものの追加点を奪えず。後半に入ると磐田が徐々に圧力を強め、途中出場の川又堅碁のヘディング弾で追いつき、そのまま両チームともに勝点1を分け合った。

 試合後のフラッシュインタビューでは、両監督ともに独特の表現で、この試合を振り返っていた。

 まずホームの磐田、名波浩監督は「先制点の妙」をポイントに挙げた。

「立ち上がり10分以内に先制点を喫し、相手に自信を与えてしまいました。相手の良さである1対1でのしっかりした守りから少ない人数でのカウンターを何度も仕掛けられ、そのあたりは先制点による妙だったのではないかと思います。よく追い付きましたが、まだまだ自分たちの形や、攻撃的なスタイルを見せられなかったので、次節以降、そこは改善したいと思います」

 指揮官はむしろ負けなくて良かったとも捉えていた。

「今日は本当に負けなくて良かった。1-1が妥当だという見方もあると思いますけれど、昇格してきて勢いのあるチームに対し、劣勢になる時間も長かったなというのが正直なところです。次はアウェー(3月1日、サンフレッチェ広島戦)になりますが、アグレッシブに戦いたいと思います」

 一方、2015年以来のJ1の舞台を踏んだ松本の反町監督は、むしろ勝点3を逃したことを悔やんだ。

「全体的には悪くなかったですが、一瞬の隙を与えてしまったところですね。そこはやはり大きな反省点だったと思います。ただ、逆に開幕戦でそれが出たっていうことで、残り試合、しっかり修正できる余地があるということ。前向きに捉えたいと思います」

 そして、J1でいかに戦うか――。そこが整理できたようでもあった。

「我々はまだボールを動かす力はJ1では最下位だと思いますが、ただできることはしっかりやる。それは前向きに捉えてやります。その点ではチャンスはたくさん作れましたし、特に前半は『決めていれば』というシーンをたくさん作れました。それを自信にして、次の試合を迎えたいと思います。反省すべきところはしっかり反省して、J1仕様で頑張っていきたいと思います。(次節は3月2日、大分トリニータ戦)アウェーになりますが、自分たちらしい戦いにこだわってやっていきます」

「ボールを動かす力はJ1最下位」と反町監督らしい”自虐ネタ”も入れつつ、逆に松本の強みも強調。「やれることは、しっかりやる」ことで、J1を戦い抜けるはずだという手応えを掴んでいた。次節の大分とのJ1昇格組対決で勝利を収めて(最低でも引き分け)勢いを付け、9日のホーム開幕・浦和レッズ戦につなげたい。

文:サカノワ編集グループ

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