横浜FM天野純が抱く「クエスチョン」。解答を導くには――
横浜FMの天野純。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「そこを追求しなければ」試合を決定づける存在へ。
[J1 8節] 札幌 – 横浜FM/2019年4月20日13:00/札幌ドーム
横浜F・マリノスのMF天野純は4月13日の7節・名古屋グランパス戦( △1-1 )を終えたあと、チームを勝利に導けなかったという自分自身の不甲斐なさを悔やんだ。
「どっちに転んでもおかしくないゲームで、最後のところで違いを作ってチームを勝利に導けず、そこは悔しかったです。ゴール前まで進入できていますが、そこで個の質を上げないといけない。最後は個になります。そこを追求しなければ」
今季からトリコロールの背番号10をつけるレフティは、そのように攻め合った好ゲームに決して満足はしていなかった。「個々のレベルが高い相手に互角にできたことは収穫」だとは捉えている。しかし、だからこそ勝ちたかった。十分チャンスはあり、しかもホームでの一戦だった。
「さらにそこを上回っていくために、もうひとランク、個人のレベルを上げなければいけない。個の質の部分。そこが大事」
27歳の天野が見据えるのは上位で戦い続け、結果を残すこと。つまり、シンプルに勝ちを積み重ねること、と言える。そのためにはゴールを奪うしかない。
「そういった(上位陣の)チームと比べてどうなのかと考えた時、クエスチョンマークというか、まだ分からない部分がある。けれど、みんなで上を目指していけば、間違いなくいいチームになっていける。そう思っているので、また頑張っていきたいです」
アンジェ・ポステコグルー監督のもと、好戦的なスタイルが浸透し、確かな武器となってきた。その組織の中で自分自身の「個」をより発揮していかなければ。そこが差になっていないか? と感じていたようだ。もちろん横浜FMもエジガル・ジュニオらの欠場の影響もあった。悲観する必要はないが、なぜ、勝てなかったのか? 天野はその責任を感じていた。
横浜FMで6年目のシーズンを迎える。3トップを支える司令塔は、ゴールをもたらし勝利に貢献する――そこにフォーカスを置いていた。
横浜FMは明日20日、北海道コンサドーレ札幌と対戦する。こだわりのスタイルを持つチーム同士の面白そうな一戦だ。今季これまで7試合1アシスト。天野の初ゴールなるか!
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI