日本代表発表、異例の「3段階方式」。今日は東京五輪世代のU-22代表メンバー決定
日本代表の3月シリーズ、コロンビア戦でのスターティングメンバ―。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
23日にキリンC杯、24日にコパと別々に発表。ACL決勝Tに影響、久保建英はキリン杯も!?
日本サッカー協会(JFA)が異例とも言える「3段階方式」で、日本代表メンバーを発表する。
まず、5月17日はフランスの親善大会であるトゥーロン国際に臨むU-22日本代表が決定する。さらに週末のJリーグを挟んだ後、5月23日13時30分からキリンチャレンジカップ、翌24日14時からブラジルで開催されるコパ・アメリカ(南米選手権)、それぞれに出場する日本代表のメンバーが発表される(いずれも「JFA TV」にてインターネットで生中継される)。
5月23日から開催されるポーランドU-20ワールドカップ(W杯)に臨むU-20日本代表の選手たちは、すでに現地入りして調整に入っている。注目された17歳の久保建英(FC東京)、安部裕葵(鹿島アントラーズ)、大迫敬介(サンフレッチェ広島)、橋岡大樹(浦和レッズ=負傷)とこのチームの中心メンバーだった4人が選外に。彼らは(橋岡はない?)A代表初選出が有力視される。
6月1日から15日まで開催されるトゥーロン国際を戦う東京五輪世代にあたるU-22代表メンバーは、大学生が中心になると見られる。果たして、そこにJリーグの若手選手がどれぐらい加わってくるかがポイントになるか。キリンチャレンジカップとコパ・アメリカと大会期間が重なるため、兼任監督の森保一監督ではなく、U-22代表の横内昭展コーチが監督代行を務めることになりそうだ。
キリンチャレンジカップは、6月5日に豊田スタジアムでのトリニダード・トバゴ戦、9日にひとめぼれスタジアム宮城でのエルサルバドル戦が組まれている。こちらは「国際Aマッチ期間」になり、FIFAのルール上、すべてのクラブに選手派遣が義務付けられている。
ドイツでは、ヴェルダー・ブレーメンの大迫勇也に招集レターが届いていることなどが報じられている。1月のアジアカップを戦ったメンバーを中心に、コパとも”兼任”するメンバーが加わってきそうである。ある意味、現状のベストと言えるA代表チームに。「背番号10」香川真司の再選出はあるか。さらにそこに久保が食い込んでくるかが注目点になる。
ブラジルでのコパ・アメリカはグループステージ、6月17日にチリ代表、20日にウルグアイ代表、24日にエクアドル代表と対戦する。日本は招待国扱い。FIFAの定める「1年で大陸別大会1回に参加可」という派遣ルールにより、アジアカップ組については、クラブが原則として送り出す義務がない。ただ、2回派遣してはいけない、というルールではない。
とはいえ欧州組の多くは昨年のロシアW杯に続き、アジアカップ期間の年末年始にかけても休みがなかったため、ここでしっかりオフを取りたいと考えているだろう。クラブが十分なオフを要求するのは当然とも言える。
久保、安部、大迫らはすでに伝えられている通り、このコパで招集されることが有力視される。とはいえ、Jリーグ開催期間なだけに、誰を派遣するかで、チーム力も大きく変わってくる。そのあたりのJFAとJクラブの駆け引きはかなり難航している。またコパ開催期間中の6月には、ACLの決勝トーナメント1回戦も組まれている(広島はすでに進出決定、浦和、川崎フロンターレ、鹿島も可能性を残す)。そういった点を踏まえると、不公平感は少なからず生じてきそうだ。
U-22のメンバーはA代表とセットで発表されることが多かった。それだけに、この短期間に3回に分けてのリリースは非常に珍しい。ということは、その先陣を切る形になる今日決定のU-22日本代表に関しても、少なからずサプライズ選出がありそうだ。
文:サカノワ編集グループ