内田篤人に代わり主将の永木亮太。「もっとやりたかった」悔しさを鳥栖戦にぶつける
鹿島の永木亮太。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
山東魯能戦は逆転勝利を収めたものの55分で交代。90分のプランはハマったが。
[J1 13節] 鳥栖 – 鹿島/2019年5月26日14:00/駅前不動産スタジアム
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ6節の鹿島アントラーズ対山東魯能戦、はキャプテンマークを巻いた永木亮太は4-4-2の右サイドバックとして先発出場し、55分までプレー。山本脩斗と交代したのち、チームは伊藤翔の2ゴールで逆転勝利を掴んだ。
「セットプレーの高さからやられたのは、早い時間帯であり、切り替えて臨むことはできました。『焦れずにいこう』という話はしていて、後半少しオープンな展開になり、(伊藤)翔くんが2発決めてくれました。90分間のゲームプランとしては良かったと思います」
ACLの連敗は「2」でストップ。加えてJリーグを含めると公式戦4連勝と、勝負強さがついてきた。
「3連敗での敗退は鹿島としてあり得なかった。この結果を良かったと受け止め、次に向けて準備したいです」
そして26日はアウェーでのサガン鳥栖戦を迎える。前線にはフェルナンド・トーレス、豊田陽平、ビクトル・イバルボら高さと強さを備えたストライカーが多く、ベルギー代表フェライニらがいた山東魯能戦の経験と反省点を生かす機会にもなりそうだ。
「前半もうちょっとアバウトやクロス、早いクロスを入れても良かったかなと感じていました。そこを増やそうと考えていたところで交代になりました……。失点シーンは、しっかりマークもついていましたし、仕方なかったと受け止め、すぐに全員が切り替えてできました」
永木自身はやはり後半早い段階での交代に、少なからず悔しさを感じていた。
「個人的には、もっとやりたかったです。でも自分と交代して出た(山本)脩斗くんがコーナーからアシストして、そういった形で勝ったことは良かったと思っています」
キャプテンの内田篤人、遠藤康が不在時には、永木がゲームキャプテンを担う。自分自身と厳しく向き合いながら、チームの勝利に徹する姿勢はまさにプロフェッショナルであり、鹿島のメンタリティを体現している一人だ。
本人はそんな思いをすることなど求めていないはずだが、悔しさもまた糧にして、タフさを増してきた。永木にとって、目の前の一戦が常に人生を懸けた戦いだ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI