【壮行セレモニー全文】久保建英「東京を背負って世界へ」FC東京からレアル・マドリードへ旅立ちの決意
壮行セレモニーに臨んだ久保建英。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
まず反転して横浜F・マリノスサポーターへ感謝。
[J1 17節] FC東京 4-2 横浜FM/2019年6月29日/味の素スタジアム
FC東京対横浜F・マリノス戦の試合後、FC東京からスペイン1部のレアル・マドリードへの完全移籍が決定した久保建英の壮行セレモニーが行われた。
少し冷たい雨が降りしきり、ゴール裏のFC東京サポーターが「タフケフ」チャントとコールが響くなか、セレモニーがスタート。FC東京の選手たちのアーチくぐり、18歳の久保が白いシャツ姿で登場した。
Jリーグ最年少出場、ルヴァンカップでの初ゴール、今季4ゴールの活躍、日本代表選出――。電光掲示板ではFC東京でのこれまでの活躍ぶりが紹介されていった。
その後、挨拶に立った久保は次のように語った。
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皆さんこんばんは、久保建英です。
まずは(FC東京サポーターのいるゴール裏を向いていたが反転して)、横浜F・マリノスのファン・サポーターの皆様、(横浜FMで決めた)J1初ゴールが流されずブーイングも出ていたと思いますが、あとで言っておきます。
ここに今立てているのは、正直に言いますけれど、半年間という短い間でしたが、この期間が非常に大きかったです。有難うございます。
(再び反転してFC東京サポーターに向かって)改めて、元FC東京の久保建英です。日本に帰ってきてから、あまり練習に行きたくなくて、けっこうツライ時期もありました。
(FC東京U-18)むさしに入って、ジュニアユース、ユースとみんなが仲良くしてくれて、そしてトップチームのみんなに助けてもらい、今があると思います。
(これまでのプレーを振り返る)映像を見て思うことはたくさんありました。こうして雨のなか、足を運んでくれたことに非常に感謝しています。
いいことばかりではなかったですけれど、みんなの力を借りて、一人前のサッカー選手として、東京を背負って世界へ羽ばたいていけることを非常に誇らしく思います。
雨のなか、長々とすいません。
これからはFC東京の久保建英ではなくなりますが、FC東京に在籍した選手の一人として、東京でプレーしてきた誇りを胸に、ツライこともあるかと思いますが、そういう時は今の動画をもらえると思うので、見返して元気を出します。
東京に来てから3年半から4年、行きたくなくなるぐらい濃い時間でもありました。苦渋でしたが、自分のその決断に誇りを持ち、東京での時間を一生忘れません。
本当に有難うございました。
以上です」
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最後は改めて深々とFC東京サポーターに頭を下げて、味の素スタジアムのピッチをあとにした。
久保はレアル・マドリードと5年契約を結び、1年目はBチームにあたるカスティージャに在籍し、実質3部リーグでプレーする予定だ。
文:サカノワ編集グループ