「歯を食いしばれる」大槻親分も惚れる興梠慎三へのマジな要望。浦和の歴代最多得点更新
仙台のシマオ・マテと競り合う浦和の興梠慎三(左)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
柏木不在時はゲームキャプテンを担い、「トレーニングの段階から一生懸命」。
[J1 18節] 浦和 1-0 仙台/2019年7月6日/埼玉スタジアム2〇〇2
浦和レッズのFW興梠慎三がホームで迎えたベガルタ仙台戦、ベルギー1部リーグのシント=トロイデンVVへの移籍が決まった日本代表GKシュミット・ダニエルの頭上を越す技ありのループシュートを決め、1-0で競り勝った。今季16試合6得点、J1歴代6位となる通算141ゴール目。浦和でのJ1通算ゴールを92得点と伸ばし、91点の福田正博氏を抜きクラブ歴代1位となった。
浦和の大槻毅監督は試合後の記者会見で、クラブ記録を更新した興梠のチームでの存在について、次のように語った。
「トレーニングの段階から一生懸命にやりますし、試合の時には周りをよく見て声を掛けてくれます。ピッチの上で歯を食いしばって頑張ってもくれますし、点も取ってくれます」
そのように相手DFから常にプレッシャーを受けながら、相手を背負いながらポストプレーを黙々とこなし、そして、前を向けば隙を見逃さずゴールを確実に陥れる。ただし、「歯を食いしばって頑張っている」というところを、何より評価していた。
今季これで6ゴール目、柏木陽介不在時はゲームキャプテンも担う。そんな浦和のエースに、指揮官が一番求めていることとは――。
「一番彼に言っているのは、『ケガしないでね』ということです。本当にそう言っています」
興梠がいるか、いないか。それだけでチームのパフォーマンスは大きく変わる。現状において、揺るがず欠かせない存在ではある。
もちろん、それでも大槻監督のもとで、ポジションに”絶対”はない。背番号30が常にコンディションを保ち、高いパフォーマンスを示すことで、そんな興梠を脅かす、あるいは超えるような存在の台頭もまた待ち望んでいるはずだ。
[文:サカノワ編集グループ]