【横浜FM×広島】新競技規則適用、マテウス高速ショットのハンドの反則を村上主審がしっかりジャッジ
マテウス。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
スピードある展開のなかスライディングに行った野上の左腕に――。
[J1 26節] 横浜FM 3-0 広島/2019年9月14日/ニッパツ三ツ沢球技場
横浜F・マリノスがサンフレッチェ広島に2-0とリードして迎えた82分、速攻からペナルティエリア内でパスを受けた横浜FMのマテウスが左足でシュートを放つ。するとスライディングでブロックに入った広島のDF野上結貴にボールが当たる。ここで左腕にボールが当たったとして、村上伸次主審はハンドリングのファウルでペナルティキック(PK)を宣告した。このシーンが新競技規則での「肩から上にある腕にボールが当たった場合は(自動的に)ハンド」に該当し、「ナイスジャッジ」だったとして、DAZNのコンテンツ「Jリーグ・ジャッジリプレイ」で取り上げられた。
スローVTRで確認すると、確かに肩より上がっている腕にボールが当たっている。日本サッカー協会(JFA)審判委員会のレイモンド・オリバー副委員長は、次のように解説をした。
「素晴らしい判定だったと思います。特にこのスピードのシュートを判定するのは難しかったと思います。また、野上選手は体全体を使ってブロックしようとする意図が見て取れ、不自然に体を大きく見せてもいます。この場合(のハンドの判定は)、シュートに対する距離も関係ありません。明らかな『事実』として、ハンドになります。シュートは枠に飛んでいるので、イエローカードになります。主審は自信を持ってよく判定を下したと思います」
また、もしも体を支えていた右腕にボールが当たっていた場合はどうだったか? オリバー氏は「自分を支える自然な位置にあり、支えている右腕に当たっていた場合はハンドになりません」と説明した。こちらも新競技規則には明記されている。
ただし、その支えている腕がもしも「不自然に体を大きく見せている」と主審に判断された場合は、ハンドの判定になる。
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[文:サカノワ編集グループ]