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橋岡大樹&関根貴大、浦和の新たな翼になれ!

浦和の橋岡大樹(左)と関根貴大(右)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「連勝」が求められる今週、二人の起用法も重要なポイントに。

[天皇杯 4回戦] 浦和 – Honda FC /2019年9月25日19:00/埼玉スタジアム2〇〇2

 9月17日に行われたアジアチャンピオンズリーグ( ACL )の準々決勝の浦和レッズ対上海上港(1-1 浦和/2試合トータル3-3)戦、浦和の3-4-2-1の右ウイングバックには橋岡大樹、左ウイングバックには関根貴大が入り、アグレッシブに上下動を繰り返しながら、チームをベスト4進出に導いた。

 浦和のウイングバックは、大先輩である宇賀神友弥が両サイドをこなし、最近は汰木康也も攻撃的カードとして起用される機会を増やす。そんな彼らに触発されるように見せた、この試合でのファイト。ユース出身でもある橋岡&関根が、浦和の新たな翼になり得ることを感じさせるパフォーマンスを見せた。

「勝ちたかったですけれど、ベスト4へ突破するという一番の目的を果たせました。何より結果を残せて、良かったと思います」

 上海上港戦後、橋岡はそのように振り返った。

 この日は相手ゴール前まで積極的に顔を出し、シュートまで持ち込むシーンも多かった。

「積極的にビビらずに。攻撃が苦手だと言われているけれど、そこを積極的に行けば変われると思い、思い切って行ったところ、シュートを打つ機会も増えました。いいキッカケになりました。(守備面は)自分がサイドバックのところまで行って付ければ、選手が余らずしっかりハマる、ということで試合中に話し合ってできたところではありました」

 関根との関係性は、どのように保っていたか? この日はミハイロ・ペトロヴィッチ監督時代のように、攻撃時に両ウイングバックが前線に張り出す「5トップ」のような形になっていた。そのような陣形になっていた背景を、橋岡は次のように説明した。

「関根選手がボールを持った時は、仕掛けてクロスが来ると毎回思っていました。そこでファーに詰めて狙っていこうと思い、必ずそこへ入っていきました」

 信じて、突き進む。そんな二人のその関係性が、浦和にダイナミックさをもたらしていた。

 もちろん攻め上がれば、後方にスペースができて、リスクが生じる。ただ、橋岡と関根のセットは、そうした大槻毅監督が求める「ワイルドさ」「大胆さ」を買っての起用であることが分かる。実際、二人がアクションを起こすことで、試合は動いていった。そして関根のクロスからの興梠のゴールも生まれた。

 加えて彼らは、ただ前掛かりになるだけではなく、守備面を含めてアグレッシブに闘える点も特長に挙げられる。むしろ、そうした球際への執着と、仲間を信じて全力で走る、というところは、リーグ戦で勝てずにいた浦和に欠けていた点でもあった。そうしたチーム内にくすぶっていた課題を改めて浮き彫りにしたとも言えた。

 今週は、来季のACL出場権獲得のためには負けられない今日9月25日の天皇杯4回戦のHonda FC戦、中2日で現在15位に沈むJ1リーグでは16位のサガン鳥栖との「6ポイントマッチ」に臨む。どちらも勝利が求められる。

 そうしたシチュエーションで、大槻監督はどのようなマネジメントを見せるのか。運動量が求められ、1試合での疲労度も相当だという浦和の翼(ウイングバック)。橋岡と関根の起用法も、「連勝」を果たすには重要なポイントとなってきそうだ。力強く羽ばたき、上昇気流に乗せたい。

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[文:サカノワ編集グループ]

Posted by 塚越始

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