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Jリーグが湘南に制裁。曺監督に公式戦5試合出場停止、クラブに制裁金200万円

記者会見を行ったJリーグの村井満チェアマン(右)、調査チームの芝昭彦弁護士(左)。(C)SAKANOWA

パワーハラスメント問題で。自粛している5試合が対象に。

 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の村井満チェアマンは10月4日、裁定委員会に諮問し、パワーハラスメント問題が認められた湘南ベルマーレと曺貴裁監督への制裁を発表した。

 曺監督に対しては、(1)けん責(始末書をとり、将来を戒める)、(2)公式試合5試合への出場資格停止(※後者の2については、すでに自粛している5試合をもって、本制裁を科したものとする)。

 湘南に対しては、(1)けん責(始末書をとり、将来を戒める)、(2)制裁金200万円。

 制裁の理由は、調査報告書に記載された内容に基づき、「Jリーグ規約」第2項の違反に該当するものと判断し、決定された。

 同日に記者会見を行った村井チェアマンは、曺監督の指導者としての実績などを認める一方、「監督が今どのような気持ちでいるかまでは分かりませんが、本人なりに反省していると思います。(現場に)戻るならば、改めて気持ちを切り替えて再起していただきたい」「5試合は決して軽いものとは思っていません。裁定委員会に諮問しており、1年間の結果を問う監督にとって5試合の出場停止は重いと思っています」とコメントした。

 対象事実は、以下の通り。

【曺貴裁監督】
(1)スタッフとの関係において、パワーハラスメント行為を多数繰り返しており、その結果、スタッフが出勤できなくなったり、精神的に辛い思いをするなどの被害が複数生じた。

(2)選手に対してパワーハラスメントに該当する不適切または問題となり得る言動が少なからずあり、選手が精神的な苦痛を感じたり、移籍せざるを得なくなったりするなどの被害が複数生じた。

【湘南ベルマーレ】
曺監督に関し、Jクラブとして容認し難い(パワーハラスメントなどに該当するまたは該当し得る)言動があったことを認識し、または認識し得たにもかかわらず、積極的・能動的な事実関係の詳細把握や、同監督に対して改善を求めるなど、被害の発生・拡大防止や職場環境の改善に努めるべきであった。

 にもかかわらず、何ら積極的な行動に出ることなく、曺監督の言動を事実上容認し、多くの関係者が理不尽な目に遭ったりするなどの被害が生じ、社会的非難を受け得る状況を招いた。

関連記事:【湘南】Jリーグが曺監督のパワハラ認定「二度と顔を見せるな」など恫喝。環境改善と再発防止を求める

[文:サカノワ編集グループ]

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