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森保監督について田嶋会長「サポートが前提」。一方「個人的に話そうと思います」

日本サッカー協会の田嶋幸三会長。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

東京五輪のみならず、8月下旬にスタートするワールドカップ最終予選を「含めて考える」。

[タイU-23アジア選手権 GS2節] 日本 1-2 シリア /2020年1月12日/タマサート・スタジアム

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長が1月13日、全国高校サッカー選手権の決勝・静岡学園対青森山田のあとメディア取材に応じ、そのなかで前日のU-23シリア代表に1-2で負けてグループステージ敗退が決定したU-23日本代表の森保一監督(A代表兼任)に関する質問にも応じた。

 もしも監督の進退問題などになった場合、まず日本サッカー協会の技術委員会で検討するという流れになっている。田嶋会長はその点について、次のように改めて説明した。

「すべてに関して、まず技術委員会が決定することが我々のルール。ただ、まず(グループステージ最終戦)カタール戦があるので、そこでしっかり戦って、選手も最後の意地を見せてもらいたい」

 東京オリンピック開催は7月。それまで期間は限られる。

「今年はオリンピックのあと、すぐ8月末にはワールドカップ最終予選が控えています。そこも含めて考えなければいけないわけで、さまざまなことに関して、まず森保と個人的に話そうとも思っています。関塚(技術)委員長ともこれから話していかないとと思っていますが、基本的には我々がサポートしていくことが前提にあります。(現体制を?)森保監督を、ということです」

「(ハリルホジッチ日本代表監督解任の)前回も技術委員長である西野さんの意見を尊重していたのが一番でした。まず技術委員会でどういった議論が行われるのか。それだけでなく森保監督と直接話す必要はあると思っています」

 田島会長もタイで試合を見ながら、さまざまなことを感じたという。

「どんなことがあれ、日本代表のユニフォームを着て出ていく選手たちは、アイデンティティを持って戦わなければいけないわけで、それが他の国に劣るようであっては困ること。もちろん、いろんな条件があるなか、それでもピッチで全力を出して戦うことが前提だと思っています。シーズン終わって休んでいた選手、シーズン終わったばかりの選手など、さまざまなコンディションの選手がいたということで難しさがあったということは重々承知しています」

「すべてで勝っていかなければいけないことが我々の宿命で、それに対する自分も責任を痛感したなかでやらなければいけませんが、いろんなメンバー、いろんなチームと交渉しながらやっていくなか、全部勝てればそれに越したことはなく、それを目指していますが、難しい面もあるとは思っています」

 また、4年後はこの予選に日本が臨むことになる。田島会長は「ベストメンバーは、サッカーでは本当に最後の最後でしか組めない。今、特にこのオリンピック世代は、多くの選手がヨーロッパでプレーしています。4年後はパリ(オリンピック)の本当のアジア予選になるわけで、そういったことを踏まえて、我々は考えていかなければいけないと思っています」ともコメントした。

 タイU-23アジア選手権のグループステージ( GS )で、U-23日本代表は、U-23サウジアラビア代表、U-23シリア代表に、それぞれ1-2で敗れ、早々にグループステージ敗退が決定。15日にグループステージ3節のU-23カタール代表戦が控えている。

 この大会は東京オリンピックのアジア最終予選を兼ねていて、ホスト国の日本を除く上位3チームに東京五輪出場権がアジア枠で与えられる。

関連記事:【U-23日本代表│戦術的考察】選手が「闘えていない」と感じるのは3-4-2-1の約束事を落とし込めずにいる森保監督の責任だ

[取材・文:塚越 始]

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