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【鹿島】内田篤人が好機連発、ザーゴ戦術に「違和感ない」。気になる交代の理由は…

水戸戦に出場した鹿島の内田篤人。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

充実の前半は「チャンスは多かったし、何よりピンチが少なかったところは良かった」。

[いばらきサッカーフェス] 水戸 0-1 鹿島/2020年2月1日/ケーズデンキスタジアム水戸

 プレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル」の水戸ホーリーホック対鹿島アントラーズ戦で、鹿島の元日本代表DF内田篤人が久々となる先発出場を果たし、4-4-2の右サイドバックとして77分間プレーして杉岡大暉と交代した。

 立ち上がりから同サイドの高卒ルーキー荒木遼太郎とのラインからチャンスを立て続けに作る。躍動するアタッカー陣を後方支援する鹿島の2番の真骨頂が発揮された。

 38分にはその荒木が決勝点となる先制ゴールを奪ってみせた。「(静岡学園から加入して途中出場した)松村もそうだけれど、自分の特長を出せているね」と、内田は高卒ルーキーコンビの活躍に目を細めていた。

 77分、内田自身が交代を申し出た。この日もテーピングを右足にしっかり巻いてプレーしていただけに状態が気になるところだが、本人は「大丈夫。長期離脱はもうしたくないから、さすがに。(今日は)このくらいかなって」と、あくまで大事を取ってピッチを退いたいうことだ。

 ザーゴ監督は前半のチームのパフォーマンスについて「狙っていることを表現してくれた」と、選手たちが一つの今後への指標になる出来を見せたことに満足していた。

 内田も「チャンスは多かったし、何よりピンチが少なかったところは良かった」と振り返った。

「練習でも取り組んでいるやりたいことがちょっとずつ形になりつつある。ただ、全体で見たらまだまだ。水戸の時間帯やチャンスも特に後半はあったから」

 方向性は示せた。ここからはディテールにさらにこだわっていく、といったところか。

「(サイドバックがタッチライン沿いまで)ワイドに開いたりするところがヨーロッパっぽい。(内田自身は)ヨーロッパでやっていたので、そんなに違和感がない。むしろ、そっちのサッカーのほうを長くやっていたから」

 ピッチを広く使いながら、隙を見い出して縦にクサビやパスを入れて、攻撃のスイッチを入れてる。確かにそういったメリハリや緩急のあるプレーは、特に前半の間、随所で見られた。

 アジアチャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフでの痛恨の敗戦を経て、プレシーズンマッチではあるものの水戸から無失点での勝利を収めた。そのなかで選手も監督もまた新たな収穫と課題を見出していた。機能した内田&荒木という新旧の鹿島ラインは、確かに”新生・鹿島”を印象付け、楽しみな未来を予感させるものだった。

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[取材・文:塚越 始]

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