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【鹿島】新監督に求められるものは!? 吉岡宗重FDが語った今季総括と課題「もっと強烈に、立ち返るところは出しても良かった」

鹿島を今季率いた岩政大樹監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「守備は通じていた。組織的な攻撃の部分を、来年はしっかりやっていく必要性があると思っています」

 今季リーグ5位に終わり岩政大樹監督の退任が発表された鹿島アントラーズだが、12月3日の2023シーズン最終節の横浜FC戦後、吉岡宗重フットボールダイレクター(FD)がメディアの取材に応じて、今季総括と強化面の今後への課題などを語った。

 取材の主な趣旨は次の通り(記者が批判的な主観を一方的に語っていた部分などは建設的でないため掲載していません)。

――今季の結果を受けての感想は?

「タイトルを狙っているクラブであり、かつACLに毎年出なければいけないクラブ。昨年と同じ5位に終わってしまい、特に攻撃の面で大きな課題を残したシーズンだったと思います」

タイトルを獲るという、そういった基準で考えると、やはりまだまだだったのかなと思います」

――鈴木優磨の14得点(得点ランキング5位タイ)はチーム1位でさすがだが、それに続く選手が出てこなかった(チーム2位が知念慶5得点、3位が垣田裕暉4得点)。

「当然バジェットがあり、このコロナ以降のところで、やはり私たちはしっかり黒字経営をしなければいけないところもありました。ただ勝負に出るところで出なければいけなというなか、バランスを考えた上での編成でもありました。確かに鈴木優磨以外の得点源は必要かなというふうには思っています。ただフォワードの選手は他にもいて、彼らに期待していた部分もありました。結果的に組織として、もうちょっと点を取れる形を作りたかったというのはあります」

――結局、最後までスタイルが見えなかった。

「岩政監督は、彼がやりたいことを考え一生懸命取り組んでいたと思います。ただ、やはりスタイルというのは、自分たちがこうだと思っていても、来てくれるファン・サポーターの皆さんが見て『これだよね』と分かるものを出せなければ、スタイルとは言えないと思っています。その部分ではまだまだ確立できていなかったと思います」

「もっと強烈に、グループ戦術やチーム内のセオリー、自分たちが立ち返るところは出しても良かったのかなと思っています」

――バジェットは上位と差がある(2022シーズンの売上高はリーグ5位)。そこから優勝を狙うのは難しいのでは?

「鹿島アントラーズは、バジェットで一番になろうとしているのではありません。そのバジェットの中でタイトルを獲得してきたのが鹿島です。この鹿島の歴史を見ても、その中で強いチームを作っていくのが私の仕事であると思います。私はいい選手たちが集まってくれたと思っています。結果的にまだまだ足りないものがあったのかも分かりませんが、その彼らの力を発揮させてあげられなかったのは私の責任です」

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――来季への課題は?

「鹿島の勝負強さを取り戻さなければいけないですし、守備はJ1でもある程度通じるようになりましたが、攻撃のところはまだまだアップデートしなければいけないところがあります。個々で考えると頑張っていますし、そこを組織的に、どのように戦うかという『浸透』が、少し今年は足りなかったと思います。そういったコレクティブに組織的に戦える、組織的に攻撃ができるという部分を、来年はしっかりやっていく必要性があると思っています。それぞれ能力がある選手たちですし、結束力のところをより深められれば、必ず改善していると思っています。そこに取り組んでいきたいです」

Posted by 塚越始

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