【横浜FM】CF起用1得点のエリキがあえて苦言「頭を使えば勝てた」
横浜F・マリノスのエリキ。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
左サイドハーフで先発、途中から最前線に入って結果を残す。「チームで闘う、ファミリーで闘うところが欠けていたのでは」
[ゼロックス・スーパーカップ] 横浜FM 3(2PK3)3 神戸/2020年2月8日/埼玉スタジアム2〇〇2
ゼロックス・スーパーカップで横浜F・マリノスのFWエリキが、4-2-3-1の左サイドハーフ(4-3-3の左ウイング)で先発し、途中からはセンターフォワードに入って1ゴールを決めた。昨季途中加入から12試合・8ゴールを決めたブラジル人アタッカーは、2020シーズン、一段と前線に欠かせぬ存在になりそうだというパフォーマンスを見せつけた。
エリキは試合開始早々、足を痛めるアクシデントに見舞われた。本人によると「強い打撲」だったもののプレーを続行。少なからずその後のパフォーマンスにも影響したという。
そうしたなか、後半開始の遠藤渓太投入後はCFに入る。すると73分、その遠藤の技ありの突破&パスから3-3に追い付く起死回生のゴールを決めてみせた。そこでお役御免となり、エジガル・ジュニオと交代している。
エリキは試合後、「前半は私たちのサッカーがまったくできず、リズムを掴めませんでした。個人的にも早々に打撲で足を痛めてしまいました。1点を決められて嬉しかったですが、今日の試合に関しては、もう少し頭を使えば、勝てたのではないかと思います」と、やや厳しい表情で振り返った。
頭を使えば――。そのことについて、エリキは具体的に次のように説明した。
「もっともっと周りを見ること。昨シーズンの川崎フロンターレ戦を思い出してほしいのですが、僕がフリーだった場面。(遠藤)渓太はより高い確率でゴールが決まる僕にパスを出してくれました。今日も渓太は僕を見てパスを出してくれました」
そのように事実上J1優勝を決定的にした11月30日の33節、4-1で勝利を収めた川崎との大一番のゴールシーンを例に挙げた。
「ただ、渓太ではない他の選手ではありますが、何回かそういった流れの中でのシーンがあったものの、パスを出さなかった時がありました。サッカーはチームスポーツ。そういった姿勢はどうなのか。一致団結してこそ、初めて良いものができ上がると思っています。昨シーズンはそれができていました。チームで闘う、ファミリーで闘うところが欠けていたと感じました。もうちょっと、それを思い出しながら、前を向いて、みんなで良いものを作っていきたいです」
そのように25歳のエリキは苦言を呈し、あくまでもそれぞれがチーム力を高めることにフォーカスすべきだと強調した。
横浜FMは2月12日にアウェーでのACL(アジア・チャンピオンズリーグ)グループステージ初戦、韓国Kリーグの全北現代と対戦する。エリキは「(ケガの状態について)強い打撲でちょっと痛いですけれど、ここから試合が続くので、体を休めて回復に努めて、また次の試合に臨みたいと思います」と抱負を語っていた。
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[文:サカノワ編集グループ]