マジョルカコーチの久保への人種差別的行為「釣り目」がドイツでも話題に
久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
イギリス大衆紙から伝播。スペインメディアは静観。
[スペイン1部 23節] エスパニョール 1-0 マジョルカ /2020年2月9日/エスタディ・コルネリャ=エル・プラット
ドイツ国内で最大部数を誇るタブロイド紙の『ビルド』のWEB版はこのほど、2月9日のスペインリーグ(ラ・リーガ)1部RCDエスパニョール対RCDマジョルカ戦で、マジョルカのダニ・パストール・フィジカルコーチが、ウォームアップ中の久保建英を交代出場するため呼ぶ際、アジア人への人種差別的な意味があるとされる「釣り目」のゼスチャーをしていたことを報じた。イギリスの多くの大衆紙が報じていたなか、ドイツにもこの話題が広がっている。
一方、スペインのスポーツメディア、またマジョルカの地元メディアはこの件について触れていない。各国メディアのそのあたりのスタンスも興味深いところである。
『ビルド』は「選手交代前、完全に間違った差別的なスリットアイのジェスチャーをする」と題し、久保を呼ぶ際、ウォームアップ場にいるスタッフにも伝わるように、そのようにしたことを報じている。無意識のうちに人を蔑んでいる行為――ドイツ・ブンデスリーガでも人種差別的な問題が起きることから、関心を持たれているようだ。
また記事では、「久保は市場価格1500万ユーロ(約18億円)で、日本人選手として彼の国では最も優れたタレントの一人に挙げられる。実際、レアル・マドリードに所属していて、現在マジョルカにレンタルされている。右ウイングを主戦場としていて、15歳の時にJリーグ最少年ゴール記録を作っている」と、この18歳の日本代表MFについて紹介している。
久保はエスパニョール戦で65分から途中出場して、決定機を作ったもののアシストならず……。この試合を0-1で落としたマジョルカは勝点18のまま2部降格圏の18位に転落して、しかも19位のCDレガネス、そして最下位のエスパニョールと勝点で並ばれた。
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[文:サカノワ編集グループ]